令和6年度 公害防止管理者 ダイオキシン類概論 問1を解説|環境基準の適用範囲
令和6年度 ダイオキシン類概論 問1は、ダイオキシン類の環境基準の適用範囲に関する下線部問題です。大気・水質・底質・土壌それぞれの環境基準が「どこに適用され、どこに適用されないか」を問い、下線を付した箇所のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
ダイオキシン類の環境基準は媒体ごとに定められ、それぞれ適用する対象と適用しない場所が決まっています。引っかけの核心は、大気の環境基準を適用しない地域の範囲です。適用しないのは工業専用地域、車道その他一般公衆が通常生活していない地域又は場所に限られます。下線部では、ここに工業地域まで加えて適用しないとしていますが、工業地域は一般公衆が生活しうる地域であり環境基準が適用されます。この一語の追加が誤りです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(1)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ×(誤り) | 大気の環境基準を適用しない地域に工業地域を含めている点が誤りです。除外されるのは工業専用地域・車道などに限られます。 |
| (2) | ○(正しい) | 水質(水底の底質を除く)の環境基準は、公共用水域と地下水に適用します。正しい記述です。 |
| (3) | ○(正しい) | 水底の底質の環境基準は、公共用水域の水底の底質に適用します。正しい記述です。 |
| (4) | ○(正しい) | 土壌の環境基準は土壌一般に適用します。適用対象を示す記述として正しいです。 |
| (5) | ○(正しい) | 廃棄物の埋立地など、外部から適切に区分・遮断された施設に係る土壌には適用しません。正しい記述です。 |
選択肢(1)のポイント(ここが誤り)
大気の環境基準は、人が呼吸によって取り込む空気を守る趣旨のため、一般公衆が通常生活していない場所を適用の対象外にしています。具体的には工業専用地域や車道などです。ここで注意したいのが、都市計画法上の地域区分にある工業地域と工業専用地域の違いです。工業専用地域は住宅を建てられない工場専用の区域ですが、工業地域は工場が中心でも住宅や店舗が建ち一般公衆が生活しうる区域です。したがって工業地域には大気の環境基準が適用され、適用しない地域に含めるのは誤りです。下線部はこの一語を紛れ込ませて範囲を広げている点が引っかけになっています。
覚え方
- 大気の環境基準を適用しないのは工業専用地域・車道など一般公衆が生活しない場所だけ。
- 「工業地域」は適用する側(人が住みうる区域)。工業専用地域とすり替える引っかけに注意。
- 土壌は原則適用、外部から遮断された埋立地等の施設は適用外。
理解度チェック
大気のダイオキシン類環境基準を適用しない地域は?
工業専用地域、車道その他一般公衆が通常生活していない地域又は場所です。工業地域は含みません。
工業地域には大気の環境基準は適用される?
適用されます。工業地域は住宅なども建ち一般公衆が生活しうる区域だからです。適用外は工業専用地域です。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和6年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類概論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月