令和3年度 公害防止管理者 ダイオキシン類概論 問8を解説|排出インベントリー
令和3年度 ダイオキシン類概論 問8は、2018(平成30)年のダイオキシン類の排出インベントリー(排出量目録)に関する正誤問題です。5つの記述のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
排出インベントリーは、発生源ごとの大気・水への年間排出量をまとめたものです。焼却対策が進んだ結果、かつて大部分を占めた廃棄物焼却施設からの排出は大きく減り、いまは産業系の中で製鋼用電気炉が最大の発生源という構図になっています。分かれ目は、この製鋼用電気炉と一般廃棄物焼却施設の大小関係です。選択肢(4)は「一般廃棄物焼却施設のほうが製鋼用電気炉より大きい」としていますが、実際は製鋼用電気炉のほうが大きく、大小が逆である点が誤りです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 廃棄物焼却施設(一廃・産廃・小型)の大気排出量合計は約56 g-TEQです。正しい記述です。 |
| (2) | ○(正しい) | 産業系排出施設の寄与率が大気排出量合計の約48%である点は正しい記述です。 |
| (3) | ○(正しい) | 産業系で最大の排出源が製鋼用電気炉である点は正しい記述です。 |
| (4) | ×(誤り) | 排出量は製鋼用電気炉のほうが一般廃棄物焼却施設より大きいです。大小が逆で誤りです。 |
| (5) | ○(正しい) | 大気と水への排出量合計が117〜119 g-TEQである点は正しい記述です。 |
選択肢(4)のポイント(ここが誤り)
選択肢(3)が示すとおり、産業系の最大排出源は製鋼用電気炉です。一方、一般廃棄物焼却施設は排ガス対策の徹底で排出量が大幅に下がっており、いまでは製鋼用電気炉を下回っています。したがって両者の大小は製鋼用電気炉>一般廃棄物焼却施設です。選択肢(4)はこれを一般廃棄物焼却施設のほうが大きいと逆に述べている点が誤りです。選択肢(3)で「産業系最大=電気炉」と認めていることと矛盾する、という形で気づけます。
覚え方
- いまの最大排出源は製鋼用電気炉(廃棄物焼却は対策で激減)。
- 大小は製鋼用電気炉>一般廃棄物焼却施設。
- 大気+水の排出量合計は117〜119 g-TEQ。
理解度チェック
Q.
2018年の産業系で最大のダイオキシン類排出源は?
製鋼用電気炉です。一般廃棄物焼却施設より排出量が大きいです。
Q.
一般廃棄物焼却施設の排出量が下がった理由は?
排ガス処理など燃焼・排出対策が徹底されたためです。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和3年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類概論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月