令和2年度 公害防止管理者 ダイオキシン類概論 問12を解説|TEFが与えられた異性体数
令和2年度 ダイオキシン類概論 問12は、毒性等価係数(TEF)が与えられている異性体数が最も多い同族体を選ぶ問題です。5つの同族体のうち、TEFをもつ異性体が最も多いものを選びます。
この問題のポイント
TEFは、すべての異性体に与えられるわけではありません。毒性が強いとされる2,3,7,8位のすべてに塩素をもつ異性体にだけ与えられます。したがって、ある同族体でTEFをもつ異性体が何個あるかは、「2,3,7,8位を塩素で埋めたうえで、残りの塩素を他の位置にどう配れるか」の組合せの数で決まります。選択肢のなかでこの組合せが最も多いのはHxCDDs(六塩化ジベンゾ-パラ-ジオキシン)で、TEFをもつ異性体は3つあり、他の候補(多くは1〜2個)より多くなります。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(3)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ×(最多でない) | TeCDDsでTEFをもつのは2,3,7,8-TeCDDの1つだけです。最も多くはありません。 |
| (2) | ×(最多でない) | PeCDDsでTEFをもつのは1,2,3,7,8-PeCDDの1つだけです。 |
| (3) | ○(最も多い) | HxCDDsは2,3,7,8位を含む異性体が3つあり、TEFが与えられた異性体数が最も多い同族体です。 |
| (4) | ×(最多でない) | HpCDFsでTEFをもつのは2つで、HxCDDsの3つには及びません。 |
| (5) | ×(最多でない) | コプラナーPCBのTeCBsでTEFをもつのは2つで、最多ではありません。 |
ここが分かれ目
分かれ目は、TEFが2,3,7,8位すべてに塩素をもつ異性体に限って与えられる、という条件です。この4か所を塩素で固定すると、TEFをもつ異性体の数は「残りの塩素を他の位置に何通り置けるか」で決まります。塩素が4個(Te)や5個(Pe)だと2,3,7,8位を埋めた時点で余りが少なく、条件を満たす異性体は1つに絞られがちです。一方、塩素が6個のHxCDDでは、2,3,7,8位の4個に加えて残り2個を配る自由度が生まれ、条件を満たす異性体が3つになります。「塩素数が多いほど組合せが増える」という向きで理解すると迷いません。
覚え方
- TEFは2,3,7,8位すべてに塩素をもつ異性体だけに与えられる。
- その条件を満たす異性体数は、残る塩素の置き方の数で決まる。
- 選択肢のなかで最多はHxCDDsの3つ。
理解度チェック
TEFはどんな異性体に与えられる?
2,3,7,8位のすべてに塩素をもつ異性体に限って与えられます。この条件を満たさない異性体にはTEFがありません。
選択肢のなかでTEFをもつ異性体が最も多い同族体は?
HxCDDsで、3つの異性体にTEFが与えられています。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和2年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類概論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月