令和2年度 公害防止管理者 ダイオキシン類概論 問10を解説|略号と分子式の組合せ
令和2年度 ダイオキシン類概論 問10は、ダイオキシン類の略号と分子式の組合せを選ぶ問題です。5つの組合せのうち正しいものを選びます。
この問題のポイント
分子式は、骨格の炭素数・酸素数と、塩素の数から機械的に組み立てられます。ダイオキシン類の骨格はいずれもベンゼン環2個からなるため炭素は12で共通です。酸素はジオキシン(PCDD)が2個、ジベンゾフラン(PCDF)が1個、ビフェニル(PCB)が0個です。塩素は、無置換の骨格の水素(PCDD・PCDFは8個、PCBは10個)を置き換えた数だけ入り、その分だけ水素が減ります。この3点で照合すると、1,2,3,4,6,7,8,9-OCDFは炭素12・酸素1・塩素8で水素が残らないためC12Cl8Oとなり、正しい組合せになります。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ×(誤り) | 2,3,7,8-TeCDDの正しい式はC12H4Cl4O2です。炭素10・酸素1とする式は誤りです。 |
| (2) | ×(誤り) | HxCDDの正しい式はC12H2Cl6O2です。炭素10・水素4とする式は誤りです。 |
| (3) | ×(誤り) | HxCDFの正しい式はC12H2Cl6Oです。酸素2・水素4とする式は誤りです。 |
| (4) | ○(正しい) | OCDFは炭素12・酸素1・塩素8で水素が残らず、C12Cl8Oとなり正しい組合せです。 |
| (5) | ×(誤り) | TeCBはビフェニルで酸素を含まずC12H6Cl4です。酸素を加えた式は誤りです。 |
ここが分かれ目
ひっかかりやすいのは、酸素の数と炭素数を取り違える点です。骨格の炭素は常に12なので、炭素10と書かれた式はその時点で外せます。酸素はDDが2個、DFが1個、PCBは0個です。したがって、DFなのに酸素2個としたり(選択肢(3))、PCBなのに酸素を加えたり(選択肢(5))した式は誤りと分かります。塩素は水素を置き換えるので、置換が進むほど水素が減り、最も塩素の多いOCDFやOCDDでは水素が残りません。「炭素12・酸素の数・水素=残り」の順に組み立てるのが確実です。
覚え方
- 骨格の炭素はつねに12。炭素10の式は即外す。
- 酸素はDD=2個・DF=1個・PCB=0個。
- 塩素は水素を置換。塩素が増えるほど水素が減り、オクタ体は水素ゼロ。
理解度チェック
ダイオキシン類の骨格の炭素数はいくつ?
12です。ベンゼン環2個からなるため、DD・DF・PCBのいずれも炭素12で共通です。
PCDFとPCBは酸素を何個含む?
PCDF(ジベンゾフラン)は1個、PCB(ビフェニル)は0個です。PCDD(ジオキシン)は2個です。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和2年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類概論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月