令和2年度 公害防止管理者 ダイオキシン類概論 問7を解説|略号(構造式の読み取り)
令和2年度 ダイオキシン類概論 問7は、図に示された構造式から略号を読み取る問題です。5つの略号のうち、図の構造に当てはまる正しいものを選びます。
この問題のポイント
略号は「骨格の種類」と「塩素の数・位置」で決まります。骨格は環をつなぐ酸素原子の数で見分けられ、ポリ塩化ジベンゾ-パラ-ジオキシン(PCDD)は酸素2個、ポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF)は酸素1個、コプラナーポリ塩化ビフェニル(PCB)は酸素0個です。次に塩素の数を数え、5個ならペンタ(Pe)、置換位置を番号の小さい順に並べます。図は酸素1個のフラン骨格で塩素が5個なのでPeCDFに絞られ、置換位置を読むと2,3,4,7,8となります。したがって2,3,4,7,8-PeCDFです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(3)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ×(誤り) | PeCDDは酸素2個のジオキシン骨格です。酸素1個の図とは骨格が合いません。 |
| (2) | ×(誤り) | フラン骨格は合いますが、塩素の置換位置が1,2,3,7,8となり図と一致しません。 |
| (3) | ○(正しい) | 酸素1個のフラン骨格に塩素5個が2,3,4,7,8位で置換した2,3,4,7,8-PeCDFで、図と一致します。 |
| (4) | ×(誤り) | PeCBはビフェニル骨格で酸素を含みません。酸素1個の図とは骨格が合いません。 |
| (5) | ×(誤り) | PeCBはビフェニル骨格で酸素を含みません。図の骨格と一致しません。 |
ここが分かれ目
迷いやすいのは、まず骨格の判別で酸素の数を見落とすことです。図の環をつなぐ酸素が1個ならフラン(PCDF)、2個ならジオキシン(PCDD)、酸素がなくベンゼン環どうしが直結ならビフェニル(PCB)です。図は酸素1個なのでフラン骨格に決まり、酸素2個の(1)と、酸素を含まない(4)(5)はこの時点で外れます。残るフラン骨格の候補は塩素の置換位置で切り分け、番号を小さい順に読むと2,3,4,7,8となります。骨格→塩素数→位置、の順に落ち着いて読むのが確実です。
覚え方
- 骨格は酸素の数で判別。DD=酸素2個・DF=酸素1個・PCB=酸素0個。
- Pe=ペンタ=塩素5個。塩素の数で同族体名が決まる。
- 置換位置は番号の小さい順に並べて異性体を特定。
理解度チェック
PCDDとPCDFは何で見分ける?
環をつなぐ酸素原子の数です。PCDDは酸素2個、PCDFは酸素1個です。
略号の「Pe」は塩素が何個であることを表す?
5個(ペンタ)です。塩素の数で同族体(Te=4、Pe=5、Hx=6…)が決まります。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和2年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類概論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月