令和元年度 公害防止管理者 ダイオキシン類概論 問13を解説|クロロフェノールの2分子縮合
令和元年度 ダイオキシン類概論 問13は、図に示されたクロロフェノールの2分子縮合で最も生成しやすいダイオキシン類を選ぶ問題です。
この問題のポイント
2分子のクロロフェノールが、一方の水酸基(OH)と他方の塩素(Cl)が取れる形で縮合すると、酸素2個で環がつながったジオキシン骨格ができます。図の2,4,5-トリクロロフェノールが2分子縮合すると、最も毒性の強い2,3,7,8-TeCDDが生成しやすくなります。塩素数と塩素の位置の両方が合う点が決め手です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(1)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 生成しやすいか | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | 生成しやすい | 2,4,5-トリクロロフェノール2分子の縮合で最も生成しやすいのは2,3,7,8-TeCDDです。 |
| (2) | 生成しにくい | 1,3,7,9-TeCDDは、この縮合で主に生じる塩素配置ではありません。 |
| (3) | 生成しにくい | 3,4,6,7,8-PeCDDは塩素数が合わず、この縮合の主生成物ではありません。 |
| (4) | 生成しにくい | 1,3,4,6,8,9-HxCDDは塩素数が多く、この縮合では生じにくいです。 |
| (5) | 生成しにくい | 2,3,3',4,4',5-HxCBはビフェニル系で、フェノール縮合の生成物ではありません。 |
選択肢(1)のポイント(ここが正解)
2個のクロロフェノールは、一方のOHと他方のClが取れて酸素で橋を架け、これが2か所で起こると2個の酸素で環がつながったジオキシン骨格ができます。図の原料が2,4,5-トリクロロフェノールの場合、残る塩素の位置がちょうど2・3・7・8位に来るため、生成物は2,3,7,8-TeCDDになります。これはダイオキシン類の中で最も毒性が強い異性体で、除草剤製造の副生成物としても知られます。トリクロロ体2分子から四塩素体ができるという塩素数と、置換の位置の両方が合う点が決め手です。
覚え方
- クロロフェノール2分子縮合=酸素2個で結ぶジオキシン骨格。
- 2,4,5-トリクロロフェノール2分子 → 2,3,7,8-TeCDD。
- 生成物は最強毒性の異性体になりやすい。
理解度チェック
Q.
クロロフェノールの2分子縮合でできる骨格は?
酸素2個で環がつながるジオキシン骨格です。
Q.
2,4,5-トリクロロフェノール2分子から生じやすい物質は?
2,3,7,8-TeCDDです。最も毒性の強い異性体です。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和元年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類概論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月