令和元年度 公害防止管理者 ダイオキシン類概論 問12を解説|分子量の比較
令和元年度 ダイオキシン類概論 問12は、示された5つのダイオキシン類のうち分子量が最も大きいものを選ぶ計算問題です。塩素35・酸素16・炭素12・水素1として計算します。
この問題のポイント
分子量は骨格(ジベンゾフラン・ジベンゾジオキシン・ビフェニル)の違いと塩素数で決まります。原子量35と重い塩素の数が効きますが、同じ塩素数なら酸素を含むフラン系・ジオキシン系のほうがビフェニル系より重くなります。最も大きいのは六塩素化のフラン、1,2,3,4,7,8-HxCDFです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(3)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 分子量 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | 約338 | 1,2,3,7,8-PeCDF(C12H3Cl5O)は約338で、最大ではありません。 |
| (2) | 約354 | 1,2,3,7,8-PeCDD(C12H3Cl5O2)は約354で、最大ではありません。 |
| (3) | 約372 | 1,2,3,4,7,8-HxCDF(C12H2Cl6O)は約372で、最も大きい値です。 |
| (4) | 約358 | 3,3',4,4',5,5'-HxCB(C12H4Cl6)は約358で、最大ではありません。 |
| (5) | 約324 | 2,3,4,4',5-PeCB(C12H5Cl5)は約324で、最大ではありません。 |
選択肢(3)のポイント(ここが正解)
分子量は各原子の原子量×個数の合計です。1,2,3,4,7,8-HxCDFはジベンゾフラン骨格(炭素12・酸素1)に塩素6個が付き、水素は2個です。計算すると、炭素12×12=144、水素1×2=2、塩素35×6=210、酸素16×1=16で、合計372になります。塩素6個で酸素も持つフラン系が、塩素6個でも酸素を持たないHxCB(358)や、塩素5個のペンタ体より重くなります。塩素数が多く、かつ酸素を含む骨格が上位に来ると押さえると速く判断できます。
覚え方
- 分子量は塩素の数(原子量35)が効く。
- 同じ六塩素なら、酸素を持つフラン系>酸素を持たないビフェニル系。
- HxCDF=144+2+210+16=372。
理解度チェック
Q.
塩素の原子量はいくつで計算する?
35です。塩素の数が分子量に大きく効きます。
Q.
六塩素化のHxCDFとHxCB、重いのはどちら?
HxCDFです。酸素を1個含むぶんだけ重くなります。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和元年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類概論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月