令和元年度 公害防止管理者 ダイオキシン類概論 問8を解説|物理的・化学的性質
令和元年度 ダイオキシン類概論 問8は、ダイオキシン類の物理的・化学的性質に関する記述の中から誤っているものを選ぶ問題です。
この問題のポイント
蒸気圧・光分解速度・融点などの傾向を、分子量や塩素数と結びつけて問う問題です。引っかけの核心は融点の大小関係で、PCDFsの融点はPCDDsよりも低い傾向にあります。「PCDFsのほうが高い」とする向きが逆になっています。数値の細かさより、どちらが高いか低いかの向きに注目します。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 蒸気圧が分子量の増加とともに減少し、OCDDでTeCDD等より大きく小さくなる点は正しいです。 |
| (2) | ○(正しい) | 四・五塩素化物のコプラナーPCBの蒸気圧がPCDDs・PCDFsよりかなり高い点は正しいです。 |
| (3) | ○(正しい) | 光分解速度定数が大気中>水中>土壌中の順に小さくなる傾向は正しい記述です。 |
| (4) | ×(誤り) | PCDFsの融点はPCDDsよりも低い傾向です。「50℃程度高い」とする点が誤りです。 |
| (5) | ○(正しい) | コプラナーPCBの融点が塩素数の増加とともに高くなる範囲を示す点は正しいです。 |
選択肢(4)のポイント(ここが誤り)
融点は分子の並びやすさで決まり、ダイオキシン類では骨格の対称性などが影響します。PCDFs(ジベンゾフラン骨格)の融点は、全体としてPCDDs(ジベンゾ-パラ-ジオキシン骨格)よりも低い方向にあります。選択肢(4)は「PCDFsのほうが50℃程度高い」と大小を逆に述べている点が誤りです。細かい数値を覚えていなくても、どちらが高いか低いかという向きで判断できます。
覚え方
- 融点の向き=PCDFs<PCDDs(PCDFsのほうが低い)。
- 蒸気圧は分子量が大きいほど小さい(OCDDで最小級)。
- 光分解の速さは大気中>水中>土壌中。
理解度チェック
Q.
PCDFsとPCDDs、融点が高いのはどちら?
PCDDsです。PCDFsのほうが低い傾向にあります。
Q.
蒸気圧は分子量が増えるとどうなる?
減少します。OCDDのように塩素数が多いものほど小さくなります。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和元年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類概論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月