令和7年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問1を解説|固体燃料の燃焼形態
令和7年度 ダイオキシン類特論 問1は、廃棄物焼却を含む工業炉での固体燃料の燃焼形態に関する穴埋め問題です。ア~ウに入る語句の正しい組合せを選びます。
この問題のポイント
固体燃料が燃えるときは、加熱で放出された揮発分(可燃ガス)が気相で燃える段階と、揮発分が抜けたあとに残る固定炭素(残渣・チャー)が表面で燃える段階に分かれます。前者が分解燃焼、後者が表面燃焼です。分かれ目は、揮発分が熱分解して燃えるアを「蒸発燃焼」と取り違えないこと。蒸発燃焼は硫黄やろうのように固体そのものが溶けて蒸発してから燃えるタイプで、石炭やプラスチックの揮発分の燃焼はこれに当たりません。プラスチックや一般廃棄物は燃料用石炭より揮発分が非常に多いので、ウは「多い」となります。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)
各選択肢の正誤
| 空欄 | 入る語句 | 読み解き |
|---|---|---|
| ア | 分解燃焼 | 加熱で放出された揮発分が熱分解し、気相で燃える形態です。 |
| イ | 表面燃焼 | 揮発分が抜けた残渣(固定炭素)が炎を上げず表面で燃える形態です。 |
| ウ | 多い | プラスチックや一般廃棄物は燃料用石炭に比べて揮発分が非常に多い燃料です。 |
ア=分解燃焼、イ=表面燃焼、ウ=多い となる組合せは選択肢(2)です。
ここが分かれ目
アで迷わせるのは「分解燃焼」と蒸発燃焼の違いです。固体燃料の本体は溶けて蒸発するのではなく、加熱されると内部から揮発分(可燃ガス)を放出し、そのガスが気相で燃えます。これが分解燃焼です。蒸発燃焼は硫黄やろうのように固体が液化・蒸発してから燃えるもので、石炭や廃棄物の揮発分の燃焼をこれと呼ぶのは誤りです。揮発分が抜けたあとの固定炭素は炎を上げずに表面で酸素と反応する表面燃焼になります。プラスチックや一般廃棄物は揮発分が多いため、分解燃焼で多量の可燃ガスが出て、酸素が不足する条件ではすすが生じやすくなります。
覚え方
- 固体燃料の燃焼は分解燃焼(揮発分)→表面燃焼(残渣)の二段。
- 蒸発燃焼は「溶けて蒸発してから燃える」もの(硫黄・ろう)。固体燃料の揮発分は分解燃焼。
- 揮発分が多い燃料ほど、条件次第ですすが出やすい。
理解度チェック
揮発分が熱分解して気相で燃える燃焼形態は?
分解燃焼です。残った固定炭素が表面で燃えるのが表面燃焼です。
プラスチックや一般廃棄物の揮発分は、石炭と比べて多い?少ない?
多いです。そのため条件によってはすすが生じやすくなります。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和7年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月