令和6年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問6を解説|電気集じん装置と電気抵抗率
令和6年度 ダイオキシン類特論 問6は、電気集じん装置とダストの電気抵抗率に関する下線部問題です。下線を付した箇所のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
電気集じん装置の集じん率は、ダストの見掛け電気抵抗率ρdに大きく左右されます。抵抗率が高すぎると、集じん極に積もったダスト層の中で電荷が逃げずに電位差が大きくなり、ダスト層内で放電が起こって集じんを妨げます。引っかけの核心は、この高抵抗率側で起こる現象の名前です。高抵抗率で集じん率を落とすのは逆電離(バックコロナ)であり、下線部が挙げる異常再飛散は、逆に抵抗率が低すぎて電荷を失った粒子が舞い戻る現象で、起こる側が違います。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(5)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 下線部 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 集じん率が見掛け電気抵抗率ρdに強く依存するという記述は正しい内容です。 |
| (2) | ○(正しい) | ρdに影響する排ガス因子として温度・水分・SO3濃度を挙げる点は正しい記述です。 |
| (3) | ○(正しい) | ρdが100〜200℃前後でピークを示すという温度依存の記述は正しい内容です。 |
| (4) | ○(正しい) | 中程度の抵抗率域で良好な集じん率が得られるという記述は正しい内容です。 |
| (5) | ×(誤り) | 高抵抗率で集じん率を落とすのは逆電離(バックコロナ)です。「異常再飛散」とする点が誤りです。 |
選択肢(5)のポイント(ここが誤り)
ダストの電気抵抗率が高すぎると、集じん極に堆積したダスト層内で電荷が逃げにくくなり、層の中に強い電界が生じます。するとダスト層内で局所的な放電(逆電離=バックコロナ)が起こり、正イオンが放出されて荷電を打ち消し、集じん率が大きく低下します。一方、下線部の異常再飛散は抵抗率が低すぎる側の現象で、集じん極に達した粒子がすぐ電荷を失って反発・気流で舞い戻るものです。高抵抗率側の低下要因を「異常再飛散」と呼んでいる点が誤りです。
覚え方
- 高抵抗率で集じん率低下=逆電離(バックコロナ)。
- 低抵抗率で集じん率低下=異常再飛散(電荷を失って舞い戻る)。
- 良好域は中程度の抵抗率。水分やSO3で抵抗率を下げて調整する。
理解度チェック
Q.
ダストの電気抵抗率が高すぎると集じん率が下がるのはなぜ?
ダスト層内で逆電離(バックコロナ)が起こり、荷電が打ち消されるためです。
Q.
異常再飛散は高抵抗率側と低抵抗率側のどちらで起こる?
低抵抗率側です。粒子が電荷を失って集じん極から舞い戻ります。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和6年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月