令和5年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問10を解説|鉄鉱石焼結炉の排ガス
令和5年度 ダイオキシン類特論 問10は、鉄鉱石焼結炉の排ガスの性状に関する問題です。示された記述のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
鉄鉱石の焼結は、鉱石に粉コークスを混ぜて上から着火し、火層を下へ移動させながら塊にする工程です。だから排ガスの二酸化炭素は、燃料として使うコークス(炭素)が燃えて生じる分が主役です。引っかけの核心は、この二酸化炭素の出どころです。石灰石の分解でも二酸化炭素は出ますが「主に」ではありません。原料や温度変化、ダイオキシン類濃度の推移とあわせて、発生源の主従を取り違えないようにします。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 単位配合原料当たりの排ガス発生量は通常1000 m3N/t以上です。正しい記述です。 |
| (2) | ×(誤り) | 排ガス中のCO2は主にコークス(炭素)の燃焼で生じます。石灰石の分解が主とする点が誤りです。 |
| (3) | ○(正しい) | 着火後すぐ低温で安定し、焼成完了直前に大きく上昇する温度推移は正しい記述です。 |
| (4) | ○(正しい) | ダイオキシン類濃度は焼成前半に低く、後半にピークを示します。正しい記述です。 |
| (5) | ○(正しい) | 排ガス中のPCDFs濃度はPCDDsに比べて高い傾向です。正しい記述です。 |
選択肢(2)のポイント(ここが誤り)
焼結では、鉱石に混ぜた粉コークスが燃えることで火層を移動させながら鉱石を塊にします。このとき排ガスに出てくる二酸化炭素は、主にコークス(炭素)の燃焼によるものです。石灰石(炭酸カルシウム)の分解でも二酸化炭素は放出されますが、それは一部にすぎず主役ではありません。選択肢(2)は「主に石灰石の分解による」と発生源の主従を取り違えている点が誤りです。燃料が炭素である以上、燃焼由来が主になるという筋道で判断できます。
覚え方
- 焼結炉排ガスのCO2は主にコークス(炭素)の燃焼由来。石灰石分解は一部。
- 温度は着火後すぐ低温安定、焼成完了直前に上昇。
- ダイオキシン類濃度は後半にピーク、PCDFsがPCDDsより高め。
理解度チェック
Q.
焼結炉の排ガス中CO2は主に何から生じる?
主にコークス(炭素)の燃焼です。石灰石の分解は一部にとどまります。
Q.
ダイオキシン類濃度は焼成の前半・後半どちらでピークになる?
後半にピークを示します。前半は低めです。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和5年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月