令和4年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問2を解説|バグフィルターの集じん特性
令和4年度 ダイオキシン類特論 問2は、バグフィルターの集じん特性に関する問題です。五つの記述のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
バグフィルターは、ろ布そのものに加えてろ布上に堆積したダスト層(一次付着層)が主なろ材として働く集じん装置です。新品や払い落し直後は捕集粒子が少なく、ろ布の内部でダストを捕らえる内部ろ過が進みます。運転が進むとダスト層が育ち、以後はその層でふるい分けるため集じん率が高まります。分かれ目は、払い落しを繰り返したときの集じん率低下の幅の向き。払い落しごとにダスト層は完全には剥がれず残留分が積み重なって安定するため、低下の幅はしだいに大きくなるのではなく小さくなります。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 新品や払い落し直後は捕集粒子が少なく、ダスト層が未発達なためろ布内部でダストが捕らえられます。 |
| (2) | ×(誤り) | 払い落し直後に集じん率が下がる点は正しいものの、回数を重ねると残留ダスト層が安定し、低下の幅は小さくなります。 |
| (3) | ○(正しい) | 全体の圧力損失は、ろ布自体の圧力損失とダスト層の圧力損失の和として表されます。 |
| (4) | ○(正しい) | ダスト層の空隙率がわずかに変わるだけで、その圧力損失は大きく変化します。 |
| (5) | ○(正しい) | 見掛けろ過速度が小さいほど、粒子がダスト層を通り抜けにくく、確実なダスト分離ができます。 |
選択肢(2)のポイント(ここが誤り)
選択肢(2)は払い落し回数が増えると集じん率低下の幅が大きくなるとしていますが、これが誤りです。払い落しでダスト層を叩き落としても、ろ布の目に食い込んだ残留ダストは完全には除去されず、運転を重ねるほど残留分が積み重なって一次付着層が安定します。その結果、払い落し直後でも集じん率が大きくは落ちなくなり、低下の幅はしだいに小さくなります。「回数とともに幅が大きくなる」と向きを逆にした点が引っかけです。
覚え方
- バグフィルターの主役はろ布上のダスト層。集じん率もそこで決まる。
- 払い落しを重ねるほど残留層が安定し、集じん率低下の幅は小さくなる。
- 圧力損失=ろ布+ダスト層の和。空隙率のわずかな変化で大きく動く。
理解度チェック
Q.
払い落しを繰り返すと、集じん率低下の幅はどうなる?
残留ダスト層が安定するため小さくなります。「大きくなる」は誤りです。
Q.
バグフィルターの圧力損失は何の和で表される?
ろ布自体の圧力損失とダスト層の圧力損失の和です。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和4年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月