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令和2年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問11を解説|電気炉ダストからの亜鉛回収

令和2年度 ダイオキシン類特論 問11は、製鋼用電気炉の集じんダストからの亜鉛回収工程と各種炉の説明の組合せに関する問題です。記述のうち誤っているものを選びます。

この問題のポイント

電気炉ダストには亜鉛が含まれ、還元揮発法や塩化揮発法などで回収します。どちらも亜鉛を揮発させて取り出す点は共通ですが、最後に何の形で回収するかが違います。引っかけの核心は塩化揮発法の生成物で、この方法は亜鉛を塩素と結び付けて揮発させ、塩化亜鉛として回収します。これを「水素で還元して金属亜鉛を得る」と読ませる肢が誤りで、金属亜鉛や酸化亜鉛を得るのは別の方法です。どの方法が何を回収するかを対応させて押さえます。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(2)(誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
(1)○(正しい)還元揮発法で亜鉛を還元揮発後、空気で酸化して酸化亜鉛を得るのは正しい記述です。
(2)×(誤り)塩化揮発法は塩化亜鉛として回収します。「水素により還元して金属亜鉛を得る」とする点が誤りです。
(3)○(正しい)還元炉(溶鉱炉)で団鉱を装入し、高温の還元雰囲気で亜鉛を還元するのは正しい記述です。
(4)○(正しい)ドワイトロイド形焼結炉で焼成鉱を粉コークス・返鉱と混合し、アップドラフト方式で焼結するのは正しい記述です。
(5)○(正しい)蒸留炉で塊コークスを発熱体として昇温し、亜鉛を還元揮発させるのは正しい記述です。

選択肢(2)のポイント(ここが誤り)

塩化揮発法は、電気炉ダストに塩化剤を加えてロータリーキルンで加熱し、亜鉛を塩素と結び付けて揮発させる方法です。揮発した亜鉛分は塩化亜鉛として回収され、これが塩化揮発法の生成物になります。選択肢(2)は「亜鉛を塩化揮発後,水素により還元して金属亜鉛を得る」としており、塩化揮発法が回収する形(塩化亜鉛)と工程を取り違えた点が誤りです。金属亜鉛を得るのは蒸留炉で還元揮発させる方法、酸化亜鉛を得るのは還元揮発後に空気で酸化する還元揮発法で、それぞれ回収物が違います。「どの方法が何を得るか」を組合せで覚えると取り違えません。

覚え方

  • 塩化揮発法=塩化亜鉛として回収(水素還元で金属亜鉛ではない)。
  • 還元揮発法=還元揮発後に空気で酸化して酸化亜鉛。
  • 回収する形(塩化亜鉛・酸化亜鉛・金属亜鉛)で方法を対応させる。

理解度チェック

Q.

塩化揮発法は、亜鉛を何の形で回収する?

塩化亜鉛です。水素還元で金属亜鉛を得る方法ではありません。

Q.

還元揮発法では、亜鉛を還元揮発させたあと何にする?

空気で酸化して酸化亜鉛を得ます。

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「令和2年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF