令和2年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問6を解説|触媒処理の空間速度(SV値)
令和2年度 ダイオキシン類特論 問6は、排ガス中のダイオキシン類の触媒処理における空間速度(SV値)に関する穴埋め問題です。ア~エに入る語句の正しい組合せを選びます。
この問題のポイント
空間速度(SV値)は、触媒層をどれだけの勢いでガスが通過するかを表す指標で、排ガス流量を触媒量で割った値です。分子が排ガス流量、分母が触媒量になります。分かれ目は、SV値が大きくなったときにガスと触媒がどう接触するかという向きです。SV値が大きい=ガスが速く通り抜けるということなので、触媒との接触時間は短くなり、そのぶんダイオキシン類の分解が進まず分解率は低下します。分子分母の取り違えと、この向きの取り違えを防ぐのが要点です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(5)
各選択肢の正誤
| 空欄 | 入る語句 | 読み解き |
|---|---|---|
| ア | 排ガス流量 | SV値の分子。単位触媒量あたりに流れる排ガスの量を表します。 |
| イ | 触媒量 | SV値の分母。SV値=排ガス流量÷触媒量で定義されます。 |
| ウ | 短く | SV値が大きいほどガスが速く通るので、触媒との接触時間は短くなります。 |
| エ | 低下 | 接触時間が短いと分解反応が進まず、分解率は低下します。 |
ア=排ガス流量、イ=触媒量、ウ=短く、エ=低下 となる組合せは選択肢(5)です。
ここが分かれ目
SV値(空間速度)は、触媒層を単位時間に通過する排ガスの量を触媒の量(体積)で割った値で、SV値=排ガス流量÷触媒量です。分子と分母を逆に覚えると全体がずれるので、まずこの向きを固定します。SV値が大きいとは、少ない触媒に多くのガスを速く流す状態なので、ガスと触媒が触れ合う接触時間は短くなります。触媒反応は接触している間に進むため、接触時間が短ければダイオキシン類の分解は不十分になり、分解率は低下します。逆にSV値を小さくすれば接触時間は長くなり分解率は上がりますが、そのぶん必要な触媒量は増えて装置が大きくなります。
覚え方
- SV値=排ガス流量÷触媒量(分子が流量、分母が触媒量)。
- SV値が大きい→接触時間が短い→分解率が低下。
- SV値が小さい→接触時間が長い→分解率は上がるが触媒量は増える。
理解度チェック
SV値はどんな式で表される?
排ガス流量÷触媒量です。分子が排ガス流量、分母が触媒量です。
SV値が大きくなると、接触時間と分解率はどうなる?
接触時間は短くなり、分解率は低下します。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和2年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月