令和元年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問17を解説|測定分析方法
令和元年度 ダイオキシン類特論 問17は、ダイオキシン類の測定分析方法に関する問題です。記述のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
ダイオキシン類の測定は超微量の分離定量分析で、毒性の異なる異性体をできる限り分離し、その濃度から毒性等量(TEQ)を算出します。操作は、試料採取・前処理・GC/MS分析の三つに分けられます。分かれ目は、GC/MSに使う質量分析計の分解能です。多数の妨害成分の中から目的の異性体だけを選び分けるには高分解能質量分析計が必要で、「低分解能質量分析計を用いる」とする記述が誤りです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(5)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | ダイオキシン類の測定は、ごく微量を対象とする分離定量分析です。 |
| (2) | ○(正しい) | 異性体ごとに毒性が異なるため、可能な限り異性体を分けて分析します。 |
| (3) | ○(正しい) | 求めた異性体濃度から毒性等量(TEQ)を算出します。 |
| (4) | ○(正しい) | 操作は試料採取・前処理・GC/MS分析に分類されます。 |
| (5) | ×(誤り) | GC/MS分析では高分解能質量分析計を用います。低分解能質量分析計ではありません。 |
誤っているのは、低分解能質量分析計を用いるとした選択肢(5)です。
選択肢(5)のポイント(ここが誤り)
ダイオキシン類はピコグラム水準の超微量で、質量の近い妨害成分が多数共存します。これらと分けて目的の異性体だけを正確に測るには、高分解能質量分析計(二重収束型・分解能10000程度)が要ります。低分解能質量分析計では妨害イオンと分離できず、正しい定量ができません。他の記述(超微量分析であること、異性体を分離すること、TEQを算出すること、操作が三段であること)はいずれも正しく、誤りは分析計の分解能の断定にあります。
覚え方
- ダイオキシン測定は高分解能GC/MS(HRMS)が基本。低分解能ではない。
- 操作は三段:試料採取→前処理→GC/MS分析。
- 異性体ごとに毒性が違う→できる限り分離してTEQを算出。
理解度チェック
Q.
ダイオキシン類のGC/MSで用いる質量分析計は高分解能か低分解能か?
高分解能質量分析計です。妨害成分と分けて目的異性体を正確に測るために必要です。
Q.
測定した異性体濃度から算出する毒性の指標は?
毒性等量(TEQ)です。異性体ごとの毒性を換算して合計します。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和元年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月