令和3年度 公害防止管理者 大規模大気特論 問4を解説|ブリッグスのダウンウォッシュ補正式
令和3年度 大規模大気特論 問4は、煙突頂部で起きるダウンウォッシュの効果を見積もるブリッグスの補正式に関する問題です。式の各項に関する五つの記述のうち、誤っているものを選びます。
この問題のポイント
ダウンウォッシュは、煙突頂部の風下側にできる渦に排煙が引き込まれ、煙が下がる現象です。ブリッグスの式は、上向きの排ガス吐出速度と風速の比が小さいときに補正後の煙突高さを実煙突高さより下げ、比が大きいときは補正しない(実煙突高さのまま)という組み立てになっています。分かれ目は、式に出てくる記号Dが何を表すかを取り違えないことです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(5)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | カッコ内の分数は、上向きの排ガス吐出速度と風速の比を表します。式の意味どおりで正しい記述です。 |
| (2) | ○(正しい) | カッコ内が負になるのは吐出速度が相対的に小さいときで、このときダウンウォッシュが起きます。正しい記述です。 |
| (3) | ○(正しい) | カッコ内が正のときは補正せず、補正後高さを実煙突高さと等しくとります。式の場合分けどおりで正しい記述です。 |
| (4) | ○(正しい) | 補正の境目を与える定数Cは1.5とされています。数値も正しい記述です。 |
| (5) | ×(誤り) | Dは煙突の口径を表します。実煙突高さに応じて決まる定数ではありません。 |
選択肢(5)のポイント(ここが誤り)
この式で補正の大きさを左右する記号Dは、煙突出口の口径(直径)です。ダウンウォッシュは煙突の太さと排ガスの勢い、風速の兼ね合いで起きるため、口径Dが補正量のスケールになります。選択肢(5)は「Dは実煙突高さに応じて決まる定数」としていますが、これは煙突の口径と煙突高さを取り違えた記述で、Dは高さで決まる定数ではありません。
覚え方
- ブリッグスのD=煙突の口径(高さではない)
- 吐出速度/風速の比が小さい(カッコ内が負)=ダウンウォッシュ
- 補正の境目の定数C=1.5
理解度チェック
Q.
ブリッグスの補正式に出てくる記号Dは何を表すか?
煙突出口の口径(直径)です。実煙突高さで決まる定数ではありません。
Q.
ダウンウォッシュが起きるのは、カッコ内の値が正・負のどちらのときか?
負のときです。吐出速度と風速の比が小さく、補正後の煙突高さが実煙突高さより低くなります。正のときは補正せず実煙突高さのままとします。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和3年度 公害防止管理者等国家試験 大規模大気特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月