令和元年度 公害防止管理者 大規模大気特論 問7を解説|排煙処理システムの構成順
令和元年度 大規模大気特論 問7は、低低温形電気集じん装置を用いた微粉炭火力の高性能排煙処理システムの構成順を問う問題です。ボイラーから煙突までの装置の並び順として、正しいものを選びます。
この問題のポイント
各装置には「効きやすい温度」と「前後関係」があり、その両方を満たす並びが一つに決まります。脱硝は高温のまま行うのでボイラー直後に置き、次にガスガスヒーターの熱回収器でガスを冷やします。低低温形電気集じん装置は、冷やした低温域でこそダストを高効率で捕集できるのが持ち味なので、湿式の脱硫より前に入れます。最後に再加熱器で温め直して煙突へ送ります。分かれ目は「脱硝の位置」と「電気集じんと脱硫の前後」の2点です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 判定 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ×(誤り) | 脱硫を電気集じんより前に置いており、低温域で集じんする利点を活かす並びになっていません。 |
| (2) | ○(正しい) | 脱硝→熱回収器→低低温形電気集じん→脱硫→再加熱器の順で、温度と前後関係の両方に合致します。 |
| (3) | ×(誤り) | 脱硝を熱回収器の後に置いており、高温で行うべき脱硝の位置が正しくありません。 |
| (4) | ×(誤り) | 脱硫を再加熱器の後の最後尾に置いており、湿式脱硫を再加熱前に済ませる流れになっていません。 |
| (5) | ×(誤り) | 脱硝を熱回収器の後に置き、さらに脱硫を最後尾にしており、二重に順序が崩れています。 |
ここが分かれ目
正しい並びは ボイラー→脱硝装置→GGH熱回収器→低低温形電気集じん装置→脱硫装置→GGH再加熱器 です。決め手は次の2点です。
決め手1:脱硝は高温側(ボイラー直後)。 触媒による脱硝は高温で働くため、ガスを冷やす前に済ませます。脱硝を熱回収器の後に置く(3)(5)は、この時点で外れます。
決め手2:低低温形電気集じんは脱硫の前。 このタイプの集じん装置は、熱回収器でガス温度を下げた低温域で、ダストの電気抵抗率が下がり硫黄酸化物も除きやすくなって高効率で捕集できます。だから湿式脱硫より前に置きます。脱硫を電気集じんの前にする(1)や、脱硫を再加熱器の後に回す(4)は、この流れに反します。残る選択肢(2)が正解です。
覚え方
- 脱硝は高温側でボイラー直後。冷やす前に済ませる。
- 低低温形電気集じんは脱硫の前。低温域で高効率集じん。
- 並びは 脱硝→熱回収→集じん→脱硫→再加熱→煙突。
理解度チェック
脱硝装置をシステムのどこに置く?
ガスがまだ高温のボイラー直後に置きます。触媒脱硝は高温で働くため、熱回収器でガスを冷やす前に処理します。
なぜ低低温形電気集じん装置は脱硫の前に置く?
熱回収器でガスを冷やした低温域では、ダストの電気抵抗率が下がり硫黄酸化物も除きやすくなって集じん効率が高まるからです。この利点を活かすため、湿式脱硫の前に置きます。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和元年度 公害防止管理者等国家試験 大規模大気特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月