令和7年度 公害防止管理者 大規模水質特論 問8を解説|製油所排水の処理フロー
令和7年度 大規模水質特論 問8は、製油所のプロセス排水の処理フローでA・B・Cに入る処理プロセスの組合せを選ぶ問題です。最も適当な組合せを選びます。
この問題のポイント
製油所の排水には、硫化水素やアンモニアなどの揮発性成分と、油分・有機物が含まれます。処理は「揮発性成分の追い出し→生物処理→仕上げのろ過」の順に組むのが定石です。分かれ目は並び順です。硫化水素やアンモニアは生物処理を妨げるので、先に排水ストリッパーで追い出し(A)、次に活性汚泥処理で有機物を分解し(B)、最後に急速ろ過で残った濁り(SS)を除いて仕上げます(C)。この順序になっているのは選択肢(3)です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(3)
各プロセスの役割
| 記号 | プロセス | 役割 |
|---|---|---|
| A | 排水ストリッパー | 硫化水素やアンモニアなど揮発性成分を追い出す。生物処理を妨げないよう最初に置きます。 |
| B | 活性汚泥処理 | 有機物(BOD)を生物分解する中心の処理。ストリッパーの後に置きます。 |
| C | 急速ろ過 | 最後に残った懸濁物質(SS)を除いて仕上げる。放流前の最終工程です。 |
ここが分かれ目
取り違えやすいのは活性汚泥処理と急速ろ過の順序です。急速ろ過を活性汚泥処理より前に置くと、生物処理で新たに生じる汚泥(SS)を除けず、放流水の濁りが残ってしまいます。ろ過は生物処理の後に置いて仕上げるのが筋です。またAに活性汚泥処理を置く並びは、硫化水素やアンモニアが生物処理を妨げるため不利で、揮発性成分を追い出す排水ストリッパーを先頭にする必要があります。これらを満たすのは「ストリッパー→活性汚泥→急速ろ過」の選択肢(3)だけです。
覚え方
- 製油所排水はストリッパー→活性汚泥→急速ろ過の順。揮発性成分を先に抜く。
- ろ過は生物処理の後で仕上げる。前に置くと生物由来のSSを取り切れない。
理解度チェック
Q.
排水ストリッパーを処理の先頭に置く理由は?
硫化水素やアンモニアなどの揮発性成分が生物処理を妨げるためです。先に追い出してから活性汚泥処理に送ります。
Q.
急速ろ過は活性汚泥処理の前と後、どちらに置く?
後です。生物処理で生じる汚泥(SS)も含めて最後に除き、放流水を仕上げます。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和7年度 公害防止管理者等国家試験 大規模水質特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月