令和6年度 公害防止管理者 大気・水質概論 問2を解説|指定物質抑制基準(下線部の誤り)
令和6年度 大気・水質概論 問2は、大気汚染防止法附則に規定する指定物質抑制基準に関する下線部問題です。条文の記述中、下線を付した箇所のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
問われているのは、指定物質抑制基準がどういう枠組みかです。これは、有害大気汚染物質のうち被害防止のため排出・飛散を早急に抑えるべき物質を「指定物質」とし、その排出施設について、環境大臣が抑制の目安となる基準を定めて公表する仕組みです。分かれ目は、この基準が排出規制(直罰を伴う規制基準)そのものではなく、環境大臣が定めて公表する性格の基準である点で、条文の末尾に置かれた措置の表現に誤りが仕込まれています。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(5)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 基準を定める主体を「環境大臣」とする点は条文どおりで正しい記述です。 |
| (2) | ○(正しい) | 「当分の間」の暫定的な措置として設けられている点は条文どおりで正しい記述です。 |
| (3) | ○(正しい) | 対象を、排出・飛散を早急に抑制すべき「指定物質」とする点は条文どおりで正しい記述です。 |
| (4) | ○(正しい) | 対象施設を、工場・事業場に設置される「指定物質排出施設」とする点は条文どおりで正しい記述です。 |
| (5) | ×(誤り) | 基準を定めた後の措置の記述が条文と食い違っており、公式正答はこの下線部を誤りとしています。 |
選択肢(5)のポイント(ここが誤り)
指定物質抑制基準は、大気汚染防止法本則の排出基準(超過に対して改善命令や罰則が及ぶ規制基準)とは性格が異なります。附則の枠組みでは、環境大臣が指定物質の種類と排出施設の規模ごとに抑制の目安となる基準を定め、これを公表するという措置がとられます。選択肢(5)は、この末尾の措置の表現が条文と食い違っている点が誤りです。基準を「定めて公表する」という枠組みであることを、直罰型の排出規制と取り違えないことが分かれ目です。
覚え方
- 指定物質抑制基準=環境大臣が定めて公表する「当分の間」の基準
- 対象は「指定物質」+工場・事業場の「指定物質排出施設」
- 本則の排出基準(規制・罰則)と、附則の抑制基準(定めて公表)を混同しない
理解度チェック
Q.
指定物質抑制基準は、誰が定める基準?
環境大臣が、指定物質の種類と指定物質排出施設の規模ごとに定め、公表します。
Q.
指定物質抑制基準の対象となる施設は?
工場・事業場に設置される指定物質排出施設のうち、政令で定めるものです。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和6年度 公害防止管理者等国家試験 大気・水質概論 問題」(公式PDF)
- 大気汚染防止法 附則(指定物質抑制基準)
※ この記事の確認日:2026年7月