令和5年度 公害防止管理者 大気・水質概論 問8を解説|公害問題と関連事項
令和5年度 大気・水質概論 問8は、わが国で過去に起こった大きな公害問題と、関連する事項の組合せに関する問題です。組合せとして誤っているものを選びます。
この問題のポイント
この問題は、代表的な公害問題について「原因物質・発生源」を正しく結びつけられるかを問うものです。核心はイタイイタイ病の原因物質です。イタイイタイ病はカドミウムによる健康被害で、選択肢が示す「ひ素による慢性中毒」は原因物質を取り違えています。水俣病=有機水銀、渡良瀬川=足尾銅山の鉱毒、といった定番の対応と混同しないことが分かれ目です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 渡良瀬川流域の鉱毒被害は足尾銅山の鉱毒水が原因で、正しい組合せです。 |
| (2) | ×(誤り) | イタイイタイ病の原因はカドミウムです。「ひ素による慢性中毒」は原因物質が誤りです。 |
| (3) | ○(正しい) | 水俣病は有機水銀中毒で、正しい組合せです。 |
| (4) | ○(正しい) | 田子の浦の悪臭は製紙排水等によるヘドロが関連し、正しい組合せです。 |
| (5) | ○(正しい) | 地下水汚染はトリクロロエチレン等の揮発性有機化合物が関連し、正しい組合せです。 |
選択肢(2)のポイント(ここが誤り)
イタイイタイ病は、鉱山の排水に含まれたカドミウムが農地・水を汚染し、骨がもろくなる健康被害を引き起こした公害です。選択肢(2)は原因を「ひ素による慢性中毒」としている点が誤りで、正しくはカドミウムです。四大公害の原因は「水俣病・新潟水俣病=有機水銀、イタイイタイ病=カドミウム、四日市ぜん息=硫黄酸化物」と物質でセット化して覚えると取り違えを防げます。
覚え方
- イタイイタイ病=カドミウム(ひ素ではない)。
- 水俣病・新潟水俣病=有機水銀/四日市ぜん息=硫黄酸化物。
- 渡良瀬川=足尾銅山の鉱毒/地下水汚染=トリクロロエチレン等。
理解度チェック
Q.
イタイイタイ病の原因物質は?
カドミウムです。「ひ素による慢性中毒」とするのは誤りです。
Q.
水俣病の原因物質は?
有機水銀(メチル水銀)です。工場排水に含まれた有機水銀が魚介類を通じて健康被害を起こしました。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和5年度 公害防止管理者等国家試験 大気・水質概論 問題」(公式PDF)
- わが国の公害の歴史(四大公害等)
※ この記事の確認日:2026年7月