令和6年度 公害防止管理者 ばいじん・一般粉じん特論 問6を解説|バグフィルターの特性
令和6年度 ばいじん・一般粉じん特論 問6は、バグフィルターの特性に関する正誤問題です。集じん率・圧力損失・出口濃度の変化・空隙率・ろ過速度といった性質のうち、誤っているものを選びます。
この問題のポイント
バグフィルターは、ろ布とその表面に積もったダスト層で微粒子までこし取る装置です。集じん率は粒子径によらず高い一方、ダストが積もるほどガスが通りにくくなり圧力損失が増えるので、定期的に払い落とします。分かれ目はダスト層の空隙率と圧力損失の向きで、空隙が多い(すき間が大きい)ほどガスは通りやすく圧力損失は小さくなります。これを逆に「空隙率が大きいほど圧力損失が大きくなる」と読ませる引っかけがあります。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | ろ布とダスト層でこし取るため、集じん率は粒子径によらず非常に高くなります。正しい記述です。 |
| (2) | ○(正しい) | ダストが積もるほど圧力損失が増えるため、適切な間隔で堆積ダストを払い落とす必要があります。正しい記述です。 |
| (3) | ○(正しい) | ダスト負荷が小さいうちはダスト層が育つほど出口濃度が下がり、負荷が増すと出口濃度はほぼ一定に落ち着きます。正しい記述です。 |
| (4) | ×(誤り) | 向きが逆です。空隙率が大きい(すき間が多い)ほどガスは通りやすく、同じダスト負荷なら圧力損失は小さくなります。「大きくなる」は誤りです。 |
| (5) | ○(正しい) | 織布を用いた場合の見掛けろ過速度は、1 m/min(0.02 m/s)前後にとられます。正しい記述です。 |
選択肢(4)のポイント(ここが誤り)
ダスト層の圧力損失は、積もった粉の中をガスがどれだけ通りにくいかで決まります。空隙率が大きいということは、粉のすき間が多くガスの通り道が広いということなので、同じ量のダストが積もっていてもガスは通りやすく、圧力損失は小さくなります。逆に空隙率が小さく粉が緻密に詰まると、ガスの通り道が細くなって圧力損失は大きくなります。したがって選択肢(4)の「空隙率が大きくなると圧力損失が大きくなる」はすき間と通りやすさの関係を逆に書いた誤りです。粒子が細かく詰まりやすいダストほど、空隙率が下がって圧力損失が上がりやすい点も同じ理屈です。
覚え方
- ダスト層は空隙率が大きいほど圧力損失は小さい(すき間が多いと通りやすい)。
- 集じん率は粒子径によらず高い。積もるほど圧力損失増→定期的に払い落とす。
- 織布の見掛けろ過速度は1 m/min(0.02 m/s)前後。
理解度チェック
ダスト層の空隙率が大きくなると、圧力損失は大きくなる?小さくなる?
小さくなります。すき間が多いほどガスの通り道が広く、同じダスト負荷でもガスが通りやすくなるからです。
バグフィルターで堆積ダストを定期的に払い落とすのはなぜ?
ダストが積もるほど圧力損失が増えていくため、適切な間隔で払い落として通気を保つ必要があるからです。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和6年度 公害防止管理者等国家試験 ばいじん・一般粉じん特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月