令和5年度 公害防止管理者 ばいじん・一般粉じん特論 問3を解説|集じん率の式
令和5年度 ばいじん・一般粉じん特論 問3は、気流が乱流で断面のダスト濃度が均一な流通形式集じん装置の集じん率ηを表す式を選ぶ問題です。処理ガス量Q、全集じん面積A、粒子の分離速度wを使い、正しい式を選びます。
この問題のポイント
気流が乱流で、断面のダスト濃度がよく混ざり合って均一になる条件では、集じん率は指数関数で表され、η=1-exp(-wA/Q)となります(電気集じんのデイチの式と同じ形)。分かれ目は、指数の中身が「分離能力wA÷ガス量Q」なのか、その逆数Q/(wA)なのかという1点です。分離速度が大きく集じん面積が広いほど、また処理ガス量が少ないほど集じん率が高くなる、という向きになっているかで見分けます。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ×(誤り) | 指数の中身がQ/(wA)と逆数です。分離速度や面積が増えるほど集じん率が下がる不自然な向きになります。 |
| (2) | ○(正しい) | η=1-exp(-wA/Q)。乱流・濃度均一の流通形式の標準式で、これが正しい形です。 |
| (3) | ×(誤り) | wA/Qだけでは指数関数の形になっておらず、値が1を超えてしまう場合があり、集じん率の式になりません。 |
| (4) | ×(誤り) | Q/(wA)は分子分母が逆で、集じん率が大きくなる向きも逆です。 |
| (5) | ×(誤り) | 1/(1+Q/(wA))は別の流れモデルの近似形で、乱流・濃度均一のこの条件の式ではありません。 |
ここが分かれ目
この式の指数に入るwA/Qは、「分離面が単位時間に処理できる能力(分離速度w×集じん面積A)」を「送り込むガス量Q」で割った比です。この比が大きいほど多くの粒子が壁面へ運ばれ、残って通り抜ける割合が exp で小さくなります。したがって集じん率は η=1-exp(-wA/Q) となり、wやAが大きいほど、Qが小さいほど集じん率が上がる向きが正しいものです。選択肢(1)や(4)のようにQ/(wA)と逆数にすると、性能を上げる要素で集じん率が下がるという誤った向きになるため、ここで見分けます。
覚え方
- 乱流・濃度均一の流通形式:η=1-exp(-wA/Q)。デイチの式と同じ形。
- 指数の中身は「分離能力wA ÷ ガス量Q」。大きいほど集じん率が上がる。
- 面積A大・分離速度w大・ガス量Q小 → 集じん率↑、の向きで覚える。
理解度チェック
乱流で断面のダスト濃度が均一な流通形式集じん装置の集じん率ηの式は?
η=1-exp(-wA/Q)です。分離速度w・集じん面積A・処理ガス量Qで表され、電気集じんのデイチの式と同じ形です。
分離速度wや集じん面積Aが大きくなると、集じん率はどうなる?
高くなります。指数の中身wA/Qが大きくなり、通り抜ける割合exp(-wA/Q)が小さくなるためです。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和5年度 公害防止管理者等国家試験 ばいじん・一般粉じん特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月