令和3年度 公害防止管理者 ばいじん・粉じん特論 問15を解説|ダスト総流量の計算
令和3年度 ばいじん・粉じん特論 問15は、ダクトを流れるダストの総流量(g/h)を求める計算問題です。湿り排ガス流量とダスト濃度(標準状態・乾きガス基準)に、温度・圧力・水分の条件を与えて総流量を選びます。
この問題のポイント
ダスト濃度は「標準状態の乾きガス1 m³あたり」で与えられているので、掛け合わせる流量も同じ土俵(標準状態・乾きガス)に直してから掛ける必要があります。ここが計算の骨格です。分かれ目は3段階の補正で、実際の温度・圧力を標準状態に戻し、さらに水分を除いて乾きガスにすることです。どれか1つを飛ばすと答えがずれます。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(1)
解き方の手順
湿り排ガス流量8000 m³/h(180℃・実際の圧力)を、標準状態の乾きガス流量に直してから濃度を掛けます。
- 実際の圧力 = 大気圧101.3 + ゲージ圧(-4.8) = 96.5 kPa
- 温度・圧力を標準状態へ:8000 ×(273 /(273+180))×(96.5 / 101.3)≒ 4590 m³N/h(湿り)
- 水分13%を除いて乾きへ:4590 ×(1-0.13)≒ 3990 m³N/h(乾き)
- ダスト総流量 = 5.0 mg/m³ × 3990 m³/h ≒ 19950 mg/h ≒ 20 g/h
およそ20 g/h となり、選択肢(1)が正解です。
ここが分かれ目
ミスが出やすいのは、水分を除く補正を飛ばして湿りガスのまま濃度を掛けてしまうところと、圧力の補正でゲージ圧を大気圧に足し忘れるところです。濃度が「乾きガス基準」で与えられている以上、流量も乾きガスにそろえないと単位が合いません。温度は絶対温度(273を足す)で扱い、圧力は絶対圧(大気圧+ゲージ圧)で扱う、という2点を守れば正しく標準状態の乾きガス流量に直せます。
覚え方
- 濃度が乾きガス基準なら、流量も標準状態・乾きガスにそろえてから掛ける。
- 温度は絶対温度(+273)、圧力は絶対圧(大気圧+ゲージ圧)で補正。
- 水分ぶんは(1-水分体積分率)を掛けて除く。
理解度チェック
濃度が「乾きガス基準」で与えられているとき、流量はどう直す?
標準状態に補正したうえで、水分を除いて乾きガス流量にそろえます。濃度と流量の土俵を一致させないと単位が合いません。
ゲージ圧-4.8 kPaはどう扱う?
大気圧に足して絶対圧(101.3-4.8=96.5 kPa)にします。圧力補正は絶対圧どうしの比で行います。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和3年度 公害防止管理者等国家試験 ばいじん・粉じん特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月