令和3年度 公害防止管理者 ばいじん・粉じん特論 問12を解説|石綿濃度の計算
令和3年度 ばいじん・粉じん特論 問12は、平成元年環境庁告示第93号に基づく石綿濃度を求める計算問題です。有効ろ過面積・視野面積・計数した視野数・計数繊維本数・採気量から、石綿濃度(本/L)を選びます。
この問題のポイント
顕微鏡で数えられるのは視野の中のごく一部だけなので、まずろ紙全体で何本捕まっているかに換算し、それを吸い込んだ空気の量(採気量)で割って濃度にします。分かれ目は「1視野あたりの本数」を有効ろ過面積へ引き伸ばすところで、視野面積と視野数の掛け算で割ってから、ろ紙全体の面積を掛け戻す流れを取り違えないことです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)
解き方の手順
石綿濃度は次の式で求めます。
濃度 = 計数繊維数 × 有効ろ過面積 /(視野面積 × 視野数 × 採気量)
- 分子:204 × 9.62 cm² = 1962.5
- 分母:0.000707 cm² × 40視野 × 2450 L = 69.29
- 濃度 = 1962.5 / 69.29 ≒ 28 本/L
およそ28 本/L となり、選択肢(4)が正解です。
ここが分かれ目
この計算のかなめは、数えた視野の合計面積(視野面積×視野数)でいったん割り、そこへろ紙の有効ろ過面積を掛け戻して、ろ紙全体の繊維本数に引き伸ばすところです。視野面積を掛け忘れたり、有効ろ過面積を掛け忘れたりすると桁が大きくずれます。最後に採気量で割ると、単位体積あたりの本数(本/L)になります。面積は cm² どうしで約分され、残る単位が本/L になることを確かめると安心です。
覚え方
- 石綿濃度=計数本数 ×(有効ろ過面積 ÷ 視野総面積)÷ 採気量。
- 視野総面積=視野面積×視野数。まず全体本数へ引き伸ばす。
- 面積は cm² どうしで消え、単位は本/L に落ち着く。
理解度チェック
視野内で数えた本数を、まず何に引き伸ばす?
ろ紙全体(有効ろ過面積)の繊維本数です。視野総面積で割り、有効ろ過面積を掛け戻して全体本数に換算します。
最後に採気量で割ると何が得られる?
単位体積あたりの繊維数、すなわち石綿濃度(本/L)です。ろ紙全体の本数を吸い込んだ空気量で割ります。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和3年度 公害防止管理者等国家試験 ばいじん・粉じん特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月