石綿(アスベスト)とは(種類と中皮腫・肺がん)
石綿(アスベスト)は青・茶・白と種類があって、どれが一番危ないのか・どんな病気につながるのかで迷いませんか。種類と健康影響、規制を整理します。
石綿は、かつて断熱材や建材に広く使われた鉱物です。
しかし、その繊維を吸い込むと重い病気を引き起こすことがわかり、今は厳しく規制されています。
種類・健康影響・規制の順に見ていきます。
石綿(アスベスト)とは
石綿(アスベスト)とは、天然に産する繊維状のけい酸塩鉱物です。
とても細い繊維が束になっており、熱や薬品に強く、安価だったため、建材や断熱材などに大量に使われました。
代表的な種類は、クリソタイル(白石綿)、クロシドライト(青石綿)、アモサイト(茶石綿)です。
繊維が非常に細いため、空気中に飛ぶと吸い込みやすく、肺の奥に入って長く残ります。
石綿による健康影響
石綿の繊維を長期間吸い込むと、次のような病気の危険度が高まります。
石綿肺(肺が線維化する病気)、肺がん、そして中皮腫(肺などを包む膜にできるがん)です。
これらは、吸い込んでから発病するまでの期間(潜伏期間)が非常に長いのが特徴です。
また、石綿による肺がんの危険度は、喫煙が加わると相乗的に大きく高まります。
種類と中皮腫の危険度
中皮腫の発生危険度は、石綿の種類によって違います。
クロシドライト(青石綿)やアモサイト(茶石綿)の方が危険度が高く、クリソタイル(白石綿)は相対的に低いとされています。
中皮腫の危険度はクロシドライト(青)・アモサイト(茶)が高く、クリソタイル(白)は相対的に低い。「白が最も危険」は逆。
石綿の規制
石綿は、大気汚染防止法で特定粉じんとして規制されるほか、製品としての使用も厳しく制限されています。
現在は、石綿及び石綿を重量0.1%を超えて含有する製剤その他の物について、製造・輸入・譲渡・提供・使用が原則として禁止されています。
過去問での問われ方
石綿は、大気概論で、種類と健康影響の関係や規制として問われます。
令和元年度 大気概論 問10では、中皮腫の発生危険度はクロシドライト・アモサイトの方が高いのが正しく、「クリソタイルがアモサイト・クロシドライトに比べて危険度が高い」とするのが逆で誤りでした。
同じ問題では、石綿が重量0.1%超の含有で原則禁止であること、喫煙が肺がん危険度を相乗的に高めることも問われました。
理解度チェック
中皮腫の発生危険度が高いのは、クリソタイル(白石綿)とクロシドライト(青石綿)のどちらか。
答え:クロシドライト(青石綿)
クロシドライト(青)・アモサイト(茶)が高く、クリソタイル(白)は相対的に低いとされます。「白が高い」は逆で誤りです。
石綿の繊維を長期間吸い込むことで危険度が高まる、代表的な3つの病気は何か。
答え:石綿肺・肺がん・中皮腫
潜伏期間が長いのが特徴で、肺がんは喫煙が加わると危険度が相乗的に高まります。
石綿は、重量何%を超えて含有する製品が原則禁止か。
答え:0.1%
重量0.1%を超えて石綿を含む製剤その他の物は、製造・輸入・譲渡・提供・使用が原則禁止です。
まとめ
石綿(アスベスト)は、天然の繊維状けい酸塩鉱物で、石綿肺・肺がん・中皮腫の原因になります。
中皮腫の発生危険度はクロシドライト(青)・アモサイト(茶)が高く、クリソタイル(白)は相対的に低いとされます。
現在は重量0.1%超で含む製品が原則禁止です。種類と危険度の関係を逆にしないよう注意しましょう。
参考
- 大気汚染防止法(特定粉じん=石綿)/労働安全衛生法・化審法等による石綿含有製品の製造等の禁止
- 環境省・厚生労働省 石綿(アスベスト)の健康影響に関する資料
- 一般社団法人 産業環境管理協会 公害防止管理者等国家試験 出題範囲・公式正答
※ この記事の確認日:2026年6月
まちがえやすいポイント
石綿の種類と健康影響の大小が、逆向きで狙われます。
「クリソタイルがアモサイト・クロシドライトに比べて危険度が高い」とするのは逆で誤りです。中皮腫の発生危険度はクロシドライト・アモサイトの方が高いのが正しく、令和元年度 大気概論 問10の引っかけでした。