令和3年度 公害防止管理者 ばいじん・粉じん特論 問7を解説|コゼニー・カルマンの圧力損失
令和3年度 ばいじん・粉じん特論 問7は、コゼニー・カルマンの式で表せるダスト層の圧力損失を求める計算問題です。空隙率が0.9から0.85に、ダスト層厚が2倍になったとき、圧力損失がおよそ何倍になるかを選びます。
この問題のポイント
コゼニー・カルマンの式では、ダスト層の圧力損失は層厚 L に比例し、空隙率 ε に対しては(1-ε)² / ε³ という形で効きます。ここでの分かれ目は、空隙率がわずかに下がるだけでこの項が大きく増える点です。空隙率と層厚の効き方を別々に計算して掛け合わせるのが解き方の筋です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)
解き方の手順
圧力損失 ΔP は ΔP ∝ L × (1-ε)² / ε³ で変化します。空隙率の項と層厚の項を分けて計算します。
- ε=0.9 のとき:(1-0.9)² / 0.9³ = 0.01 / 0.729 ≒ 0.0137
- ε=0.85 のとき:(1-0.85)² / 0.85³ = 0.0225 / 0.614 ≒ 0.0366
- 空隙率による倍率:0.0366 / 0.0137 ≒ 2.67
- 層厚2倍を掛ける:2.67 × 2 ≒ 5.34
およそ5.34倍となり、選択肢(4)が正解です。
ここが分かれ目
空隙率が0.9から0.85へ、たった0.05下がっただけでも、(1-ε)² が2倍以上に増える一方で ε³ はわずかに減るため、空隙率の項だけで約2.67倍になります。空隙率のわずかな低下が圧力損失を大きく押し上げるのがコゼニー・カルマンの特徴です。ここに層厚2倍を掛け忘れると約2.67倍(近い選択肢に引っかかる)になってしまうので、層厚の効きも別に掛けることを忘れないのが得点の分かれ目です。
覚え方
- 圧力損失 ∝ 層厚 ×(1-ε)²/ε³。空隙率が下がると急増。
- 空隙率の項と層厚の項は別々に出して掛け合わせる。
- 空隙率のわずかな低下(目詰まり)が圧損を大きく上げる。
理解度チェック
コゼニー・カルマンの式で、空隙率εは圧力損失にどんな形で効く?
(1-ε)² / ε³ の形で効きます。空隙率が少し下がるだけでこの値が大きく増えるため、圧力損失は敏感に増加します。
層厚が2倍になると圧力損失はどうなる?
2倍になります。圧力損失は層厚に比例するので、空隙率による倍率にさらに2を掛けます。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和3年度 公害防止管理者等国家試験 ばいじん・粉じん特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月