1. HOME
  2. 過去問解説
  3. ばいじん・粉じん特論
  4. 令和3年
  5. > 問5 電気集じん装置の特徴

令和3年度 公害防止管理者 ばいじん・粉じん特論 問5を解説|電気集じん装置の特徴

令和3年度 ばいじん・粉じん特論 問5は、電気集じん装置の特徴に関する正誤問題です。構造・適用の可否・コロナ電流密度・基本流速・電気抵抗率と現象の関係のうち、誤っているものを選びます。

この問題のポイント

電気集じん装置は、コロナ放電で粒子を帯電させ、電界で集じん極へ集める装置です。可動部が少なく大風量・微小粒子に強い一方、爆発性・可燃性の雰囲気には向きません。得点の分かれ目はダストの電気抵抗率と起こる不具合の対応で、抵抗率が高い側と低い側でまったく違うトラブル(逆電離と再飛散)が出ます。どちらがどちらか、向きを取り違えないことが核心です。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(5)(誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
(1)○(正しい)電極と電源が主体で機械的な可動部分が少なく、構造が簡単です。正しい記述です。
(2)○(正しい)高電圧の火花が着火源になり得るため、爆発性ガスや可燃性ダストには適しません。正しい記述です。
(3)○(正しい)コロナ電流密度は一般に0.3 mA/m²程度で、標準的な運転条件の数値として正しい記述です。
(4)○(正しい)乾式電気集じん装置内の基本流速(ガス流速)は0.5~2 m/s程度で、再飛散を避けるための一般的な範囲です。正しい記述です。
(5)×(誤り)向きが逆です。逆電離(逆電離現象)は電気抵抗率が高いダストで起きます。約10² Ω・m以下の低い抵抗率では、電荷を失った粒子の再飛散が問題になります。

選択肢(5)のポイント(ここが誤り)

ダストの見掛け電気抵抗率が高すぎると、集じん極に積もった層の中で電荷が抜けきらず、層の内部で放電が起きて正イオンを放出します。これが逆電離(バックコロナ)で、集じん効率を落とします。逆に抵抗率が低すぎると、極に着いた粒子がすぐ電荷を失い、電界の保持力が弱まって再飛散してしまいます。選択肢(5)は、低抵抗率(約10² Ω・m以下)で逆電離が起きるとしていますが、これは高抵抗率側で起こる現象を低抵抗率側に取り違えた誤りです。おおむね10⁴~10¹⁰ Ω・m 程度の中間域が集じんに適します。

覚え方

  • 抵抗率が高すぎ→逆電離、低すぎ→再飛散。中間域が最適。
  • 電気集じんは可動部少・大風量・微小粒子に強い。爆発性・可燃性には不適。
  • 基本流速は0.5~2 m/s程度。速すぎると再飛散。

理解度チェック

Q.

逆電離(バックコロナ)は電気抵抗率が高いダスト・低いダストのどちらで起きる?

抵抗率が高いダストで起きます。堆積層で電荷が抜けず内部放電を起こすためです。低抵抗率では逆に再飛散が問題になります。

Q.

電気集じん装置を爆発性ガスに使わないのはなぜ?

高電圧のコロナ放電や火花が着火源になり得るからです。可燃性ダストの雰囲気でも同様に適しません。

令和3年 ばいじん・粉じん特論 過去問解説 一覧へ

出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「令和3年度 公害防止管理者等国家試験 ばいじん・粉じん特論 問題・正解」(公式PDF