令和2年度 公害防止管理者 ばいじん・粉じん特論 問12を解説|石綿濃度の計算
令和2年度 ばいじん・粉じん特論 問12は、石綿繊維の計数から石綿濃度(本/L)を求める計算問題です。ろ紙の有効ろ過面の面積・顕微鏡の視野面積・計数した視野数・採気量から、大気中の石綿濃度を計算します。
この問題のポイント
石綿濃度は、採取した空気に含まれる繊維の本数を空気量で割った値です。顕微鏡で数えられるのは「一部の視野」だけなので、数えた視野の総面積あたりの繊維数を出し、それをろ紙の有効ろ過面全体に引き伸ばして総本数を求めるのが手順です。分かれ目は、視野面積と有効ろ過面積の面積比で本数を拡大するひと手間を飛ばさないことと、最後に採気量で割ることです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(3)
計算の手順
- 数えた視野の総面積 = 0.001 cm² × 100視野 = 0.1 cm²。
- 単位面積あたりの繊維数 = 120本 ÷ 0.1 cm² = 1200本/cm²。
- 有効ろ過面(10 cm²)全体の繊維数 = 1200本/cm² × 10 cm² = 12000本。
- 石綿濃度 = 12000本 ÷ 2400 L = 5本/L。選択肢(3)が正解です。
ほかの選択肢はどこで間違えるか
もっとも多いのは、数えた視野の面積とろ過面全体の面積の面積比を掛け忘れる誤りです。視野で数えた120本はごく一部にすぎず、ろ過面全体に広げないと総本数になりません。また、採気量2400 Lで割る操作を落とすと、本数のまま答えてしまいます。「視野→ろ過面全体→採気量で割る」という3段の橋渡しを崩さなければ5本/Lにたどり着きます。
覚え方
- 石綿濃度=総繊維本数÷採気量(本/L)。
- 総本数=(数えた本数÷視野総面積)×有効ろ過面積。面積比で拡大。
- 視野の合計面積=1視野の面積×視野数を先に出す。
理解度チェック
Q.
視野面積0.001 cm²で100視野を数えたとき、視野の総面積は?
0.1 cm²です。0.001 cm²×100=0.1 cm²。この面積で数えた本数から繊維密度を求めます。
Q.
ろ過面全体で12000本、採気量2400 Lのとき石綿濃度は?
5本/Lです。12000本÷2400 L=5本/L。総本数を採気量で割ります。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和2年度 公害防止管理者等国家試験 ばいじん・粉じん特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月