令和5年度 公害防止管理者 大気有害物質特論 問6を解説|塩化水素の吸収
令和5年度 大気有害物質特論 問6は、塩化水素の吸収に関する文章の空欄ア~ウに入る語句の正しい組合せを選ぶ問題です。
この問題のポイント
ガスを液で吸収するとき、吸収のしやすさは「ガス側の膜」と「液側の膜」のどちらが律速になるかで決まります。塩化水素は水への溶解度が大きく、水との反応も速いので、液側はほとんど抵抗になりません。つまり吸収はガス側境膜抵抗支配になります。分かれ目は、この支配側の選び方と、それに合った吸収装置(ガスとの接触のさせ方)の組合せです。濃度が高いときはぬれ壁塔、低いときは充塡塔という対応を押さえます。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(5)
空欄に入る正しい語句
| 空欄 | 入る語句 | 読み解き |
|---|---|---|
| ア | ガス側境膜抵抗支配 | 塩化水素は水への溶解度が大きく反応も速いので、液側はほぼ抵抗にならず、ガス側の膜が律速になります。 |
| イ | ぬれ壁塔 | 濃度が高いときは、ガスと液膜を直に接触させるぬれ壁塔が用いられます。 |
| ウ | 充塡塔 | 濃度が低いときは、接触面積を広く取れる充塡塔が用いられます。 |
ここが分かれ目
塩化水素の水吸収は液側の抵抗が小さいのが特徴で、ここを取り違えると組合せ全体を外します。選択肢の中には「液側境膜抵抗支配」とするものがありますが、これは支配側を逆に書いた誤りです。塩化水素のように水によく溶けて速く反応するガスは、液側ではなくガス側が律速になると覚えておきます。装置はイ=ぬれ壁塔、ウ=充塡塔で、「漏れ棚塔」「気泡塔」を入れる選択肢は組合せが合いません。
覚え方
- 水によく溶けて速く反応するガス(塩化水素など)=ガス側境膜抵抗支配。
- 逆に溶けにくいガスは液側支配。塩化水素を液側支配とするのは引っかけ。
- 高濃度はぬれ壁塔、低濃度は充塡塔。
理解度チェック
Q.
塩化水素の水吸収がガス側境膜抵抗支配になるのはなぜ?
塩化水素は水への溶解度が大きく、水との反応も速いため、液側はほとんど抵抗になりません。律速はガス側の膜になります。
Q.
塩化水素濃度が高いとき・低いときの吸収装置は?
高いときはぬれ壁塔、低いときは充塡塔が用いられます。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和5年度 公害防止管理者等国家試験 大気有害物質特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年6月