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令和4年度 公害防止管理者 大気有害物質特論 問1を解説|製造過程の有害物質

令和4年度 大気有害物質特論 問1は、製品と、その製造過程で発生する有害物質の組合せに関する正誤問題です。組合せのうち誤っているものを選びます。

この問題のポイント

金属や無機薬品を作る工程では、原料や副生成物に由来する特有の有害物質が出ます。鉛化合物の製造では鉛、亜鉛の製錬ではカドミウム、アルミニウムの電解製錬ではふっ化水素、中性子遮断ガラスの製造ではカドミウムが結び付きます。分かれ目は、溶成りん肥(ようせいりんぴ)の製造で発生するのは何かです。溶成りん肥はふっ素を含むりん鉱石を高温で溶融して作るため、出てくる有害物質はふっ化水素などのふっ素化合物です。塩化水素と組み合わせてあれば、発生源の物質を取り違えています。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(3)(誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
(1)○(正しい)リサージは酸化鉛(一酸化鉛)で、その製造では鉛が発生します。製品と有害物質が正しく対応しています。
(2)○(正しい)亜鉛鉱石にはカドミウムが伴うため、亜鉛の製錬過程ではカドミウムが発生します。正しい組合せです。
(3)×(誤り)溶成りん肥の製造で出るのはふっ化水素などのふっ素化合物です。塩化水素と組み合わせた点が誤りです。
(4)○(正しい)アルミニウムの電解製錬では、ふっ化物である氷晶石を電解浴に使うためふっ化水素が発生します。正しい組合せです。
(5)○(正しい)カドミウムは中性子を吸収する材料としてガラスに用いられ、その製造でカドミウムが発生します。正しい組合せです。

選択肢(3)のポイント(ここが誤り)

溶成りん肥は、ふっ素を多く含むりん鉱石(りん灰石)を蛇紋岩などと一緒に高温で溶融して作る肥料です。原料のりん鉱石にふっ素が含まれているため、溶融の工程で外へ出てくる有害物質はふっ化水素などのふっ素化合物になります。選択肢(3)は、この発生物質を塩化水素と取り違えている点が誤りです。りん鉱石やアルミニウム電解のように、ふっ素を含む原料や浴を高温で扱う工程はふっ素化合物と結び付く、と押さえておくと、塩素系との取り違えを防げます。

覚え方

  • 溶成りん肥はりん鉱石の溶融→発生はふっ化水素。塩化水素ではない。
  • アルミ電解も氷晶石でふっ素→ふっ化水素。「りん・アルミはふっ素」でセット暗記。
  • 亜鉛製錬はカドミウムが副生。同じ鉱床に伴うから。

理解度チェック

Q.

溶成りん肥の製造過程で発生する有害物質は何か?

ふっ化水素などのふっ素化合物です。原料のりん鉱石にふっ素が含まれ、溶融の過程で出てきます。塩化水素ではありません。

Q.

アルミニウムの電解製錬でふっ化水素が発生するのはなぜか?

電解浴に氷晶石などのふっ化物を使うためです。ふっ素を含む浴を高温で扱うので、ふっ化水素が出ます。

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「令和4年度 公害防止管理者等国家試験 大気有害物質特論 問題・正解」(公式PDF