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令和元年度 公害防止管理者 大気有害物質特論 問9を解説|カドミウムの原子吸光分析

令和元年度 大気有害物質特論 問9は、JISのフレーム原子吸光法による排ガス中のカドミウム分析の記述で、下線を付した箇所のうち誤っているものを選ぶ問題です。

この問題のポイント

試料をアセチレン‑空気フレームに噴霧し、カドミウムの原子吸光を測定して検量線から濃度を求める、という一連の手順に下線が引かれています。分かれ目は、原子吸光法の光源に何を使うかです。フレーム原子吸光法の光源は、測定する元素に合わせた輝線を出す中空陰極ランプ(ホロカソードランプ)です。重水素ランプはバックグラウンド補正に使う光源であって、原子吸光そのものを測るための主光源ではありません。下線部が「光源には重水素ランプ」となっていれば、主光源が取り違えられています。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(2)(誤っている記述)

各下線部の正誤

選択肢正誤解説
(1)○(正しい)試料溶液をアセチレン‑空気フレーム中に噴霧し、波長228.8 nmで原子吸光を測定するのはカドミウム分析の正しい条件です。
(2)×(誤り)光源に重水素ランプを使用するとした点が誤りです。フレーム原子吸光法の主光源は中空陰極ランプで、重水素ランプはバックグラウンド補正用です。
(3)○(正しい)濃度が低いときに溶媒抽出濃縮を行うのは、感度を上げるための正しい手順です。
(4)○(正しい)得られた溶液について吸光度を測定するのは正しい手順です。
(5)○(正しい)あらかじめ作成した検量線を用いてカドミウム濃度を算出するのは正しい手順です。

選択肢(2)のポイント(ここが誤り)

原子吸光法では、目的元素の原子が特定波長の光を吸収する量から濃度を求めます。そのため光源には、その元素固有の輝線を鋭く出す中空陰極ランプ(ホロカソードランプ)を使います。カドミウムなら228.8 nmの輝線を出すランプです。一方の重水素ランプは、連続した波長の光を出す光源で、原子吸光の測定ではバックグラウンド補正に使う役割です。選択肢(2)は、この主光源を中空陰極ランプではなく重水素ランプとした点が誤りです。「主光源=中空陰極ランプ、重水素ランプ=背景補正用」と役割で覚えておくと取り違えません。

覚え方

  • フレーム原子吸光法の光源は中空陰極ランプ(元素固有の輝線)。
  • 重水素ランプはバックグラウンド補正用。主光源ではない。
  • カドミウムの測定波長は228.8 nm。低濃度は溶媒抽出濃縮で感度アップ。

理解度チェック

Q.

フレーム原子吸光法の主光源は何を使う?

中空陰極ランプ(ホロカソードランプ)です。目的元素固有の輝線を出す光源で、その吸収量から濃度を求めます。

Q.

重水素ランプは原子吸光法で何に使う?

バックグラウンド補正に使います。連続波長の光源で、主光源として原子吸光そのものを測るものではありません。

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「令和元年度 公害防止管理者等国家試験 大気有害物質特論 問題・正解」(公式PDF