令和3年度 公害防止管理者 大気特論 問11を解説|アンモニア接触還元法(脱硝)
令和3年度 大気特論 問11は、排煙脱硝に用いるアンモニア(NH3)接触還元法に関する問題です。5つの記述のうち、誤っているものを選びます。
この問題のポイント
アンモニア接触還元法(選択接触還元)は、触媒上でNH3を還元剤として使い、NOxを窒素と水に変える方法です。基本反応は 4NO+4NH3+O2→4N2+6H2O で、NOとNH3は1対1のモル比で反応します。ここが引っかけで、「1対2」とするのは誤りです。還元剤に尿素を使うシステム、ハニカム状・プレート状の触媒、酸化チタンを担体・酸化バナジウムを活性金属とする触媒、性能低下時のNH3増注といった記述はいずれも正しく、モル比の取り違えだけを見抜けばよい問題です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(1)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 各選択肢の判定 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ×(誤り) | NOとNH3は1対1のモル比で反応します。1対2ではありません。 |
| (2) | ○(正しい) | 還元剤はNH3のほか、尿素を利用したシステムも一部実用化されています。 |
| (3) | ○(正しい) | 触媒はハニカム状やプレート状の並行流形が主に用いられます。 |
| (4) | ○(正しい) | 酸化チタンを担体、酸化バナジウムを活性金属とする触媒が主流です。 |
| (5) | ○(正しい) | 性能低下に対し、短期的にはNH3注入量を増やして所定性能を維持できます。 |
選択肢(1)のポイント(ここが誤り)
アンモニア接触還元法の基本反応は 4NO+4NH3+O2→4N2+6H2O です。両辺を見ると、NO4個に対しNH34個ですから、NOとNH3のモル比は1対1です。選択肢(1)は「1対2」としており、必要なアンモニア量を2倍に取り違えています。実際にはNOxとほぼ等モルのNH3を注入すればよく、過剰に入れると未反応のアンモニアが漏れ出る(アンモニアスリップ)ため、量の見積もりでこの比を誤らないことが重要です。
覚え方
- 脱硝の基本反応はNOとNH3が1対1のモル比。等モルで反応。
- 触媒=酸化チタン担体+酸化バナジウム活性金属、形状はハニカム・プレート。
- 還元剤はNH3が基本。尿素を使うシステムもある。
理解度チェック
脱硝反応でNOとNH3はどんなモル比で反応する?
1対1です。基本反応 4NO+4NH3+O2→4N2+6H2O から等モルとわかります。
アンモニア接触還元法の触媒によく使われる組合せは?
担体に酸化チタン、活性金属に酸化バナジウムを用いるものが主流です。形状はハニカム状・プレート状の並行流形です。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和3年度 公害防止管理者等国家試験 大気特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月