令和6年度 公害防止管理者 大気関係技術特論 問2を解説|(CO2)maxから水素濃度
令和6年度 大気関係技術特論 問2は、最大二酸化炭素濃度から水素濃度を求める燃焼計算の問題です。水素とCOの混合ガスを燃焼させたとき、最大CO2濃度((CO2)max)が24.2 %になる混合ガス中の水素濃度(体積%)を求めます。
この問題のポイント
(CO2)maxは、理論空気量ちょうどで完全燃焼させ、水分を除いた乾き燃焼ガスの中でCO2が占める最大の割合です。水素は燃えても水になるだけでCO2を出しません。CO2を出すのはCOだけなので、混合ガス中の水素が多いほど乾きガス中のCO2は薄まります。そこで、混合ガスを1として理論空気で燃やしたときの乾きガス組成を式に置き、(CO2)max=24.2 %になる水素の割合を逆算します。計算すると水素は約40 %となります。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 水素濃度 | 判定 |
|---|---|---|
| (1) | 30 % | ×(誤り) CO2が濃くなりすぎ、24.2 %に届きません。 |
| (2) | 40 % | ○(正しい) 乾きガス中のCO2がちょうど約24.2 %になります。 |
| (3) | 50 % | ×(誤り) 水素が多すぎてCO2が薄まり、24.2 %を下回ります。 |
| (4) | 60 % | ×(誤り) CO2はさらに薄まります。 |
| (5) | 70 % | ×(誤り) CO2が最も薄くなり、値が合いません。 |
計算の手順
混合ガスを1 molとし、水素の割合を x、COの割合を (1-x) とします。
- 必要な酸素:H2もCOもそれぞれ0.5 molのO2で燃えるので、O2=x×0.5+(1-x)×0.5=0.5 mol。
- 理論空気:0.5 ÷ 0.21 = 約2.38 mol。うち窒素は 2.38-0.5 = 約1.88 mol。
- 生成するCO2:COだけがCO2になるので (1-x) mol。水素からは水しか出ません。
- 乾き燃焼ガス:CO2+窒素 = (1-x)+1.88。
したがって (CO2)max = (1-x) ÷ { (1-x)+1.88 } = 0.242 と置きます。これを解くと (1-x) = 約0.60、すなわち x = 約0.40(40 %)となります。試しに x=0.40 を戻すと、0.60 ÷ (0.60+1.88) = 約0.242 で一致します。水素が増えるほどCO2は薄まるので、40 %より大きい選択肢では値が下回ります。
覚え方
- (CO2)maxは乾きガス中のCO2割合。水は除いて考える。
- 水素はCO2を出さない。水素が多いほどCO2は薄まる。
- 理論空気の窒素量(=O2÷0.21×0.79)が分母に効く。
理解度チェック
混合ガス中の水素の割合が増えると、(CO2)maxはどう変わる?
小さくなります。水素はCO2を出さず水になるため、乾きガス中のCO2が薄まるからです。
(CO2)maxを計算するとき、分母の乾き燃焼ガスに含めるのは何と何?
生成したCO2と、理論空気に由来する窒素です。水分は除きます。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和6年度 公害防止管理者等国家試験 大気関係技術特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月