令和6年度 公害防止管理者 大気関係技術特論 問1を解説|燃料の動粘度と発熱量
令和6年度 大気関係技術特論 問1は、液体燃料と固体燃料の性質に関する問題です。ア(常温で動粘度が最も大きな液体燃料)とイ(無水状態で発熱量が最も小さな固体燃料)に当てはまる燃料の正しい組合せを選びます。
この問題のポイント
候補は液体燃料が軽油・JIS 1種重油・JIS 3種重油、固体燃料が褐炭・歴青炭・オイルコークスです。分かれ目は二つの向きを取り違えないことにあります。ひとつは重油の粘度で、重油は種類番号が大きいほど重質で動粘度が大きく、3種が最も粘り気があります。もうひとつは固体燃料の発熱量で、炭化が進んでいないものほど水素や炭素の量が少なく発熱量が小さくなります。オイルコークスは炭化が進んで発熱量が大きいため、「無水状態で発熱量が最も小さい」ものに選ぶと誤りです。ア=JIS 3種重油、イ=褐炭の組合せが正解になります。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(5)
各選択肢の正誤
| 空欄 | 入る燃料 | 読み解き |
|---|---|---|
| ア | JIS 3種重油 | 重油は種類番号が大きいほど重質で動粘度が大きく、3種が最も大きくなります。軽油は重油より粘度が小さい側です。 |
| イ | 褐炭 | 固体燃料は炭化度が低いものほど発熱量が小さく、褐炭が最小です。オイルコークスは炭化が進み発熱量が大きい側です。 |
ここが分かれ目
動粘度は「サラサラかドロドロか」の目安で、重油は軽油より粘度が高く、同じ重油でも1種→3種と番号が上がるほど重質で動粘度が大きくなります。したがってアはJIS 3種重油です。一方、固体燃料の発熱量は炭化度で決まり、炭化度は褐炭→歴青炭→オイルコークスの順に高くなります。炭化が進むほど発熱量は大きくなるので、発熱量が最も小さいのは炭化度の低い褐炭です。ここでオイルコークスを「発熱量が最も小さい」と取り違えるのが典型的な引っかけで、実際は逆に最も大きい側になります。
覚え方
- 重油の動粘度は番号が大きいほど大きい(1種<2種<3種)。
- 固体燃料の発熱量は炭化度順(褐炭<歴青炭<オイルコークス)。最小は褐炭。
- オイルコークスは高発熱量。粘度も発熱量も「重い側・炭化した側が大きい」で統一。
理解度チェック
軽油・JIS 1種重油・JIS 3種重油のうち、常温で動粘度が最も大きいのはどれ?
JIS 3種重油です。重油は種類番号が大きいほど重質で、動粘度も大きくなります。
褐炭・歴青炭・オイルコークスのうち、無水状態で発熱量が最も小さいのはどれ?
褐炭です。炭化度が低いほど発熱量が小さく、褐炭が最小になります。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和6年度 公害防止管理者等国家試験 大気関係技術特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月