令和5年度 公害防止管理者 大気関係技術特論 問1を解説|気体燃料の性状
令和5年度 大気関係技術特論 問1は、気体燃料の性状に関する問題です。乾性天然ガス・LNG・高炉ガス・LPGについての記述のうち、誤っているものを選びます。
この問題のポイント
気体燃料それぞれの成分や性質を、まとめて確認する問題です。分かれ目になるのは「高炉ガスに二酸化炭素が含まれるかどうか」という点です。高炉ガスは製鉄所の高炉から出る副生ガスで、一酸化炭素・二酸化炭素・窒素を主成分とし、二酸化炭素をかなりの割合で含みます。これを「ほとんど含まれない」と読ませるのが典型的な引っかけです。LNGが天然ガスを約-162℃まで冷却して液化したものであることや、LPGが空気より重いことなど、他の記述は実際の性質と向きが合っているかで判断します。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(3)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 各選択肢の判定 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 乾性天然ガスにも二酸化炭素は含まれます。含有を認める記述で正しいです。 |
| (2) | ○(正しい) | LNGは天然ガスを冷却し、約-162℃で液化したものです。液化温度として正しいです。 |
| (3) | ×(誤り) | 高炉ガスは二酸化炭素をかなりの割合で含みます。「ほとんど含まれない」は逆で誤りです。 |
| (4) | ○(正しい) | LPGは常温で加圧すると容易に液化する石油系炭化水素の略称です。正しいです。 |
| (5) | ○(正しい) | LPGは空気より重く、漏洩すると低い所に滞留します。正しいです。 |
選択肢(3)のポイント(ここが誤り)
高炉ガスは、製鉄所の高炉で鉄鉱石を還元する過程で発生する副生ガスです。主成分は窒素・一酸化炭素・二酸化炭素で、二酸化炭素は約20%前後というかなりの割合で含まれます。可燃分である一酸化炭素のほかに、二酸化炭素や窒素といった燃えない成分が多いため、高炉ガスの発熱量は都市ガスなどに比べて低くなります。したがって「高炉ガスには二酸化炭素はほとんど含まれない」という記述は事実と逆で、ここが誤りです。
覚え方
- 高炉ガスは二酸化炭素・窒素を多く含み低発熱量。可燃分は一酸化炭素。
- LNGは天然ガスを約-162℃で液化。主成分はメタン。
- LPGは空気より重く、漏洩すると低所に滞留する。
理解度チェック
Q.
高炉ガスの発熱量が都市ガスなどに比べて低いのはなぜ?
燃えない二酸化炭素や窒素を多く含むためです。可燃分は主に一酸化炭素です。
Q.
LPGが漏洩したとき、ガスは高い所と低い所のどちらにたまる?
低い所です。LPGは空気より重いため、床面などに滞留します。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和5年度 公害防止管理者等国家試験 大気関係技術特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月