令和4年度 公害防止管理者 大気関係技術特論 問8を解説|二酸化硫黄自動計測器の応答時間
令和4年度 大気関係技術特論 問8は、JISの排ガス中の二酸化硫黄自動計測器が満足すべき応答時間に関する問題です。溶液導電率方式・赤外線吸収方式・紫外線吸収方式・紫外線蛍光方式・干渉分光方式のうち、最も長い応答時間が規定されている方式を選びます。
この問題のポイント
応答時間は、ガス濃度が変わってから計測器の指示が追いつくまでの速さを表します。分かれ目は「試料をどう測るか」です。光を当てて吸収や蛍光を測る方式(赤外線・紫外線・干渉分光)は気体をそのまま瞬時に測れるため応答が速い一方、溶液導電率方式はSO2をいったん溶液に吸収させ、その導電率の変化を測る仕組みなので、吸収と平衡に時間がかかり応答が遅くなります。そのため、最も長い応答時間が規定されているのは溶液導電率方式です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(1)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 各選択肢の判定 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 溶液に吸収させて測るため応答が遅く、最も長い応答時間が規定されています。 |
| (2) | ×(誤り) | 赤外線吸収方式は光で気体を直接測る方式で、応答は比較的速くなります。 |
| (3) | ×(誤り) | 紫外線吸収方式も光学式で、溶液導電率方式より応答が速くなります。 |
| (4) | ×(誤り) | 紫外線蛍光方式も光学式で、最も長い応答時間の方式ではありません。 |
| (5) | ×(誤り) | 干渉分光方式も光学式で、溶液を介さず測るため応答が速くなります。 |
選択肢(1)のポイント(なぜ正しいか)
溶液導電率方式は、排ガス中のSO2を溶液に吸収させ、溶けたSO2によって変化する溶液の電気の通りやすさ(導電率)を測って濃度を求めます。気体を溶液に取り込み、反応が落ち着くまで待つ工程があるため、濃度の変化に指示が追いつくのが遅くなります。これに対し、赤外線・紫外線・蛍光・干渉分光といった光学式は、気体に光を当ててその場で測れるため応答が速く、規定される応答時間も短くなります。したがって、最も長い応答時間が規定されているのは溶液導電率方式です。
覚え方
- 溶液に吸収させる方式は応答が遅い(工程が一つ増える)。
- 光学式(赤外線・紫外線・蛍光・干渉分光)は気体を直接測って速い。
- 「最も長い応答時間」を聞かれたら、溶液を介する方式を疑う。
理解度チェック
溶液導電率方式の応答が遅いのはなぜか?
SO2を溶液に吸収させてから導電率を測るため、吸収と平衡に時間がかかるからです。
光学式(赤外線・紫外線など)の応答が速いのはなぜか?
気体に光を当ててその場で直接測れるため、溶液を介する工程がなく応答が速くなります。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和4年度 公害防止管理者等国家試験 大気関係技術特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月