令和元年度 公害防止管理者 大気関係技術特論 問5を解説|低NOx燃焼技術
令和元年度 大気関係技術特論 問5は、各種ボイラーや燃焼装置における低NOx燃焼技術に関する問題です。装置ごとに採られる対策の記述のうち、誤っているものを選びます。
この問題のポイント
NOxを燃焼段階で減らす代表的な手法には、低NOxバーナー・二段燃焼・排ガス再循環燃焼・低空気比燃焼があります。この問題は、どの装置でどの手法が主に使われるかの結び付きを問います。大形ボイラーは複数の手法を組み合わせられる、小形ボイラーや金属加熱炉は低NOxバーナーが中心、ガラス溶融炉は低空気比燃焼が主、というのが基本形です。分かれ目は焼結炉の対策で、「排ガス再循環燃焼が基本」と言い切れるかどうかです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(5)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 各選択肢の判定 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 大形ボイラーは低NOxバーナー・二段燃焼・排ガス再循環を単独または組み合わせて用います。 |
| (2) | ○(正しい) | 小形ボイラーは一般に低NOxバーナーによる対策が中心です。 |
| (3) | ○(正しい) | 金属加熱炉も一般に低NOxバーナーによる対策が行われます。 |
| (4) | ○(正しい) | ガラス溶融炉では主に低空気比燃焼による対策がとられます。 |
| (5) | ×(誤り) | 焼結炉の対策を「排ガス再循環燃焼が基本」とする点が実際の対策の中心と合いません。 |
選択肢(5)のポイント(ここが誤り)
選択肢(5)は、焼結炉のNOx対策を「排ガス再循環燃焼による対策が基本」と言い切っている点が誤りです。排ガス再循環燃焼は、燃焼ガスの一部を燃焼域に戻して火炎温度を下げ、高温で生じるサーマルNOxを抑える手法で、大形ボイラーなどでは有力な選択肢です。しかし焼結炉は排ガスを吸引しながら原料層を焼き固める特殊なプロセスで、この手法を基本と位置づけるのは適切ではありません。「どの手法もどの装置でも基本になる」と一般化せず、装置ごとに主となる対策が違うことを押さえるのがポイントです。
覚え方
- 装置と主対策の対応は小形ボイラー・金属加熱炉=低NOxバーナー、ガラス溶融炉=低空気比燃焼。
- 大形ボイラーは低NOxバーナー・二段燃焼・排ガス再循環を組み合わせられる。
- 「どの装置でも同じ手法が基本」と一般化する記述を疑う。
理解度チェック
ガラス溶融炉で主に用いられる低NOx対策はどれ?
低空気比燃焼です。空気を絞って過剰酸素を減らし、NOxの生成を抑えます。
排ガス再循環燃焼がNOxを減らせるのはなぜ?
燃焼ガスの一部を燃焼域へ戻して火炎温度を下げるため、高温で生じるサーマルNOxが抑えられます。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和元年度 公害防止管理者等国家試験 大気関係技術特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月