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令和4年度 公害防止管理者 水質有害物質特論 問8を解説|シアン排水の処理

令和4年度 水質有害物質特論 問8は、シアンを含む排水の処理に関する問題です。アルカリ塩素法・鉄シアノ錯体の処理・煮詰法・電解酸化法などを並べた選択肢から、誤っているものを選びます。

この問題のポイント

シアン処理の主役はアルカリ塩素法で、pHを上げて次亜塩素酸ナトリウムを二段階で加えてシアンを分解します。ここでカギになるのが、金属と結びついたシアノ錯体の分解のしやすさの違いです。銅・亜鉛・カドミウムのシアノ錯体はアルカリ塩素法で分解できますが、鉄シアノ錯体は結合が強く分解しにくい、という差があります。引っかけの核心はこの区別で、選択肢(2)は分解できるはずのグループを「分解できない」としている点が誤りです。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(2)(誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
(1)○(正しい)アルカリ塩素法は一段でpH10以上、二段でpH7~8として、それぞれ次亜塩素酸ナトリウムを加えます。正しい記述です。
(2)×(誤り)銅・亜鉛・カドミウムのシアノ錯体はアルカリ塩素法で分解できます。分解が難しいのは鉄シアノ錯体で、この記述は誤りです。
(3)○(正しい)鉄シアノ錯体は鉄(II)を加えて難溶性の鉄シアン化合物にし、沈殿除去する方法があります。正しい記述です。
(4)○(正しい)煮詰法は濃厚シアン廃液の処理処分や有価重金属の回収に適します。正しい記述です。
(5)○(正しい)電解酸化法は濃厚シアン廃液を効率よく経済的に処理するのに適します。正しい記述です。

選択肢(2)のポイント(ここが誤り)

金属とシアンが結びついたシアノ錯体は、金属の種類で結合の強さが違い、それが分解のしやすさを左右します。銅・亜鉛・カドミウムのシアノ錯体は結合がゆるく、アルカリ塩素法で分解できます。一方、鉄シアノ錯体は結合が非常に強く、アルカリ塩素法では分解しにくいため、別に鉄(II)を加えて難溶性化して沈める方法が使われます。選択肢(2)は、分解できる銅・亜鉛・カドミウムのほうを「分解できない」としており、分解しにくいグループと取り違えている点が誤りです。

覚え方

  • アルカリ塩素法で分解できるのは銅・亜鉛・カドミウムのシアノ錯体
  • 分解しにくいのは鉄シアノ錯体。鉄(II)で難溶性化して沈める。
  • アルカリ塩素法は一段pH10以上・二段pH7~8の次亜塩素酸ナトリウム。

理解度チェック

Q.

銅・亜鉛・カドミウムのシアノ錯体はアルカリ塩素法で分解できる?

できます。アルカリ塩素法で分解しにくいのは鉄シアノ錯体のほうです。

Q.

鉄シアノ錯体はどう処理する?

鉄(II)を加えて難溶性の鉄シアン化合物にし、沈殿として除去します。

この問題に関連する用語解説

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「令和4年度 公害防止管理者等国家試験 水質有害物質特論 問題・正解」(公式PDF