令和2年度 公害防止管理者 水質有害物質特論 問7を解説|セレン排水の処理
令和2年度 水質有害物質特論 問7は、セレンを含む排水の処理に関する問題です。誤っているものを選びます。
この問題のポイント
セレンには4価(セレン(Ⅳ))と6価(セレン(Ⅵ))があり、6価は共沈や吸着で除去しにくい厄介な形態です。鉄(Ⅲ)塩による共沈は4価に有効で、6価は金属鉄や微生物で還元してから処理する、といった価数ごとの扱いが問われます。引っかけの核心は活性アルミナ吸着法が有効な価数で、有効なのは6価より4価です。選択肢(1)は「セレン(Ⅳ)よりセレン(Ⅵ)に有効」と有効な価数を逆に述べている点が誤りです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(1)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ×(誤り) | 活性アルミナ吸着法が有効なのはセレン(Ⅳ)です。セレン(Ⅵ)に有効とする点が逆で誤りです。 |
| (2) | ○(正しい) | セレン(Ⅳ)の共沈は、アルカリ性側より中性から弱酸性で除去効果が高くなります。正しい記述です。 |
| (3) | ○(正しい) | セレン(Ⅳ)には鉄(Ⅲ)塩による共沈処理が有効です。正しい記述です。 |
| (4) | ○(正しい) | 金属鉄を使えばセレン(Ⅵ)を還元できます。正しい記述です。 |
| (5) | ○(正しい) | 嫌気性条件で微生物がセレン(Ⅵ)を金属セレンに還元する技術が開発されています。正しい記述です。 |
選択肢(1)のポイント(ここが誤り)
セレンは価数で除去のしやすさが大きく変わり、6価のセレン(Ⅵ)は共沈も吸着もしにくい形態です。活性アルミナによる吸着法や鉄(Ⅲ)塩による共沈で効果が出るのは4価のセレン(Ⅳ)のほうで、6価は金属鉄や微生物でいったん還元してから扱うのが基本です。選択肢(1)は活性アルミナ吸着法がセレン(Ⅳ)よりセレン(Ⅵ)に有効と、有効な価数を逆に述べている点が誤りです。「4価は取りやすい、6価は還元してから」と価数の向きで整理します。
覚え方
- 活性アルミナ吸着・鉄(Ⅲ)塩共沈が効くのはセレン(Ⅳ)。6価は取りにくい。
- セレン(Ⅵ)は金属鉄や微生物で還元してから処理。
- セレン(Ⅳ)の共沈は中性~弱酸性で除去効果が高い。
理解度チェック
Q.
活性アルミナ吸着法が有効なのはセレン(Ⅳ)とセレン(Ⅵ)のどちらか?
セレン(Ⅳ)です。6価のセレン(Ⅵ)は吸着・共沈しにくい形態です。
Q.
除去しにくいセレン(Ⅵ)はどう処理するか?
金属鉄や微生物で還元してから処理します。嫌気性下で金属セレンに還元する技術もあります。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和2年度 公害防止管理者等国家試験 水質有害物質特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月