令和4年度 公害防止管理者 水質関係技術特論 問8を解説|生物処理の微生物相
令和4年度 水質関係技術特論 問8は、生物処理法で出現する微生物の増殖と遷移に関する問題です。図に示された生物相をもとに、有機排水の浄化に伴う生物の説明のうち、誤っているものを選びます。
この問題のポイント
活性汚泥は、細菌・原生動物・後生動物などが混ざり合った混合培養系で、食物連鎖を通じて排水が浄化されます。水質の変化とともに出現する生物種が移り変わり、その種類から処理水質を推し量ることもできます。分かれ目は、食物連鎖の向き、つまり細菌と原生動物のどちらが捕食する側かという1点です。捕食者と被食者を取り違えないことが判断の核心になります。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 細菌・原生動物・微小な後生動物などから構成される混合培養系です。 |
| (2) | ○(正しい) | 微生物の食物連鎖により、排水は浄化されます。 |
| (3) | ○(正しい) | 水質の変化と出現する生物種の遷移には相関があります。 |
| (4) | ×(誤り) | 細菌は原生動物の捕食者、は誤りです。細菌を捕食するのは原生動物の側です。 |
| (5) | ○(正しい) | 原生動物は、処理水質を推定する指標生物の一つです。 |
選択肢(4)のポイント(ここが誤り)
食物連鎖では、まず細菌が有機物を摂取して増え、その細菌を原生動物が捕食します。つまり捕食する側は原生動物、捕食される側が細菌です。「細菌は原生動物の捕食者である」という記述は捕食する側とされる側が逆で誤りです。処理が進むと原生動物や後生動物が増え、清澄化の指標になるという流れとあわせて押さえます。
覚え方
- 食物連鎖=細菌を原生動物が捕食(捕食者は原生動物)。
- 出現する生物種の遷移=処理水質を推し量る指標。
- 活性汚泥=細菌・原生動物・後生動物の混合培養系。
理解度チェック
Q.
活性汚泥の食物連鎖で、細菌を捕食するのはどちら?
原生動物です。細菌が有機物で増え、その細菌を原生動物が捕食します。捕食者は原生動物の側です。
Q.
出現する生物種から何を推定できる?
処理水質です。原生動物などは指標生物として、処理の進み具合の目安になります。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和4年度 公害防止管理者等国家試験 水質関係技術特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月