令和元年度 公害防止管理者 水質関係技術特論 問13を解説|標準活性汚泥法とSVI
令和元年度 水質関係技術特論 問13は、標準活性汚泥法による有機物含有排水の処理に関する正誤問題です。誤っているものを選びます。
この問題のポイント
標準活性汚泥法では、栄養塩の補給、溶存酸素の管理、BOD汚泥負荷やBOD容積負荷といった操作因子、そして最終沈殿池での汚泥の沈降性が運転の柱になります。引っかけの核心はSVI(汚泥容量指標)の向きです。SVIは汚泥の沈みやすさを表し、低いほど沈降性が良い指標で、高いとバルキング(膨化)で沈みにくくなります。ここを「SVIを高く維持し」と、良し悪しを逆にして書いています。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(5)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 窒素やりんが不足するときは、BOD:N:P=100:5:1を目安に補います。正しい記述です。 |
| (2) | ○(正しい) | 曝気槽の溶存酸素濃度の低下は、酸素供給量の不足を示すサインです。正しい記述です。 |
| (3) | ○(正しい) | BOD汚泥負荷の管理では、MLSS濃度を保つため返送汚泥率を適切に調整します。正しい記述です。 |
| (4) | ○(正しい) | BOD容積負荷の管理では、曝気槽の水理学的滞留時間を把握することが重要です。正しい記述です。 |
| (5) | ×(誤り) | SVIを高く維持するという記述が誤りです。良好な沈降性のためにはSVIを低めに保つ必要があります。 |
選択肢(5)のポイント(ここが誤り)
SVI(汚泥容量指標)は、活性汚泥がどれだけ沈みやすいかを表す数値です。SVIが小さいほど汚泥はよく沈み、返送汚泥も濃くできます。逆にSVIが大きい(高い)ほど汚泥が膨れて沈みにくく、バルキングの状態で、最終沈殿池からの汚泥流出につながります。選択肢(5)は「SVIを高く維持し、返送汚泥濃度を高めにする」としていますが、良好な沈降性と高い返送汚泥濃度を得るにはSVIを低めに保つのが正しく、向きが逆で誤りです。
覚え方
- SVIは小さいほど沈降性が良い(高い=バルキング)。
- 栄養塩はBOD:N:P=100:5:1を目安に補給。
- 溶存酸素の低下=酸素供給不足のサイン。
- BOD汚泥負荷はMLSSと返送汚泥率で管理。
理解度チェック
Q.
SVIは高いほうが良い?低いほうが良い?
低いほうが良いです。SVIが小さいほど汚泥がよく沈み、返送汚泥も濃くできます。高いとバルキングで沈みにくくなります。
Q.
窒素・りんが不足するときの添加の目安は?
質量比でBOD:N:P=100:5:1を目安に窒素・りんを補います。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和元年度 公害防止管理者等国家試験 水質関係技術特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月