令和5年度 公害防止管理者 騒音・振動特論 問17を解説|振動源対策
令和5年度 騒音・振動特論 問17は、振動源そのものを抑える対策の考え方に関する問題です。不適当なものを選びます。
この問題のポイント
振動源対策の基本は、機械の質量を増して振れにくくする、回転体の釣り合いをとる、より低振動な機械に替える、近接する同型機どうしの共振やうなりに注意する、といった素直な内容です。分かれ目は「連成」という言葉です。連成とは、ある方向の振動が別の方向の振動を引き起こして絡み合う現象で、制御を難しくするので避けたいものです。したがって「連成させるように支持する」のは振動制御に逆行します。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)(不適当な記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 架台を付けて全体質量を増やすと振れにくくなり、振動抑制に有効です。 |
| (2) | ○(正しい) | 同型機が近接稼働すると共振やうなりが起こりやすく、留意が必要です。 |
| (3) | ○(正しい) | 回転するロータは静的釣り合いと動的釣り合いの両方をとる必要があります。 |
| (4) | ×(誤り) | 連成は避けるべき現象で、連成させる支持は振動制御に逆行するため不適当です。 |
| (5) | ○(正しい) | 同性能でより振動の小さい機械に替えるのは、発生振動そのものを減らす有効策です。 |
選択肢(4)のポイント(ここが誤り)
連成とは、たとえば上下の振動が回転(ロッキング)の振動を誘い、互いに絡み合ってしまう状態を指します。連成が起きると一つのモードの振動が別のモードを励起して制御が難しくなるため、支持は各方向の振動が独立する「非連成」となるよう設計するのが望ましい向きです。選択肢(4)は、この避けるべき連成を「有効な振動制御の方法」と逆に述べている点が不適当です。
覚え方
- 振動源対策=質量増・釣り合い・低振動機・共振/うなり注意。
- 連成は避ける(非連成支持を目指す)。連成させる支持は逆効果。
- 回転ロータは静的釣り合いと動的釣り合いの両立で低減。
理解度チェック
Q.
機械を「連成支持」するのは振動制御に有効?
いいえ。連成は避けるべき現象で、各方向の振動が独立する非連成となるよう支持するのが望ましい向きです。
Q.
回転するロータの振動を抑えるには、どんな釣り合いをとる?
静的釣り合いと動的釣り合いの両方をとります。片方だけでは残留アンバランスが残ります。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和5年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月