令和3年度 公害防止管理者 騒音・振動特論 問23を解説|機械プレスの防振
令和3年度 騒音・振動特論 問23は、機械プレスとその防振に関する問題です。加振力の種類や防振装置を述べた5つの記述のうち、誤っているものを選びます。
この問題のポイント
機械プレスの防振では、ストローク数(打つ速さ)によって対象となる加振力が変わります。ゆっくり打つと材料加工時の衝撃力、速く打つとスライドの往復動による慣性力が主になります。引っかけは最後の防振装置で、大形プレスは大きな荷重を支えつつ固有振動数を低くする必要があるため、積層ゴムを主に使うとはいえません。実際には空気ばねなどが用いられます。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(5)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | プレスの多くは機械プレスです。 |
| (2) | ○(正しい) | ストローク数が小さい場合、防振対象は材料加工時の衝撃力です。 |
| (3) | ○(正しい) | ストローク数が大きい場合、防振対象はスライド往復動による慣性力です。 |
| (4) | ○(正しい) | 高速プレスの加振力は、スライド往復動による鉛直方向の定常加振力です。 |
| (5) | ×(誤り) | 大形プレス用防振装置は積層ゴムが主ではなく、空気ばね等が用いられます。 |
選択肢(5)のポイント(ここが誤り)
大形プレスは荷重が大きく、また地盤へ伝わる力を抑えるために固有振動数を低くしたい機械です。この条件では、大荷重を支えながら低い固有振動数を得やすい空気ばねなどが防振装置に用いられます。「大形プレス用防振装置では、主に積層ゴムが使用される」という記述は、実際に主に使われる装置と異なるため誤りです。
覚え方
- プレスの加振力=遅い=衝撃力/速い=往復動の慣性力。
- 大形プレスは低い固有振動数が必要=空気ばね等(積層ゴム主体ではない)。
- 高速プレスの加振力は鉛直方向の定常加振力。
理解度チェック
Q.
ストローク数が大きいプレスで、防振対象となる加振力は何か?
スライドの往復動による慣性力です。ゆっくり打つ場合は加工時の衝撃力が対象になります。
Q.
大形プレスの防振装置は、主に積層ゴムか?
いいえ。大荷重かつ低い固有振動数が必要なため、空気ばね等が用いられます。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和3年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月