令和2年度 公害防止管理者 騒音・振動特論 問4を解説|半球状音源の音響パワーレベル
令和2年度 騒音・振動特論 問4は、半球状音源の音響パワーレベルを求める計算問題です。地表面上の音源から1 m離れた点の騒音レベル71 dBから、A特性音響パワーレベルを求めます。
この問題のポイント
地表面の上に置かれた半球状音源は、音が上半分の空間(半自由空間)にだけ広がります。点音源の音圧レベルと音響パワーレベルの関係は、音が広がる面の面積 S を使って Lw=Lp+10 log S。半空間では半径 r の半球面 S=2πr²を使うのがポイントです。分かれ目は、全空間の球面 4πr² と取り違えないこと。全方向で同じ71 dBという条件は、点音源とみなせることを示しています。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)
各選択肢の判定
| 選択肢 | 音響パワーレベル | 判定 |
|---|---|---|
| (1) | 71 dB | ×(誤り)距離減衰分の補正を足していません。 |
| (2) | 74 dB | ×(誤り)補正が小さすぎます。 |
| (3) | 77 dB | ×(誤り)補正が足りません。 |
| (4) | 80 dB | ○(正しい)Lw=Lp+10 log(2πr²)≒71+9 で約80 dBです。 |
| (5) | 83 dB | ×(誤り)全空間の球面4πr²で計算した過大な値です。 |
ここが分かれ目
地表面上の音源は音が上半分の空間だけに広がるので、面積には半球面 2πr² を使います。r は「表面から1 m+半径0.1 m」でおよそ1.1 m。10 log(2π×1.1²)は約9 dBなので、Lw≒71+9≒80 dBになります。引っかけは、全空間の球面4πr²で計算して約83 dBとする点です。地表面上の音源では音が広がる範囲は半分だけなので、2πr²で考えます。
覚え方
- 地表面上の音源=半空間放射、S=2πr²で計算。
- Lw=Lp+10 log S。半球面なら+10 log(2πr²)。
- 球面4πr²で計算すると約3 dB大きく出る(面積が2倍のため)。
理解度チェック
Q.
地表面上の半球状音源で、面積 S に使うのは球面と半球面のどちらか?
半球面 2πr²です。音が上半分の空間だけに広がるため、球面4πr²の半分になります。
Q.
誤って4πr²で計算すると答えはどうずれるか?
面積が2倍になり、10 log2≒3 dB大きく出ます。地表面上の音源では半空間の2πr²が正しい面積です。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和2年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月