令和元年度 公害防止管理者 騒音・振動特論 問11を解説|オクターブバンドフィルタの関係式
令和元年度 騒音・振動特論 問11は、オクターブバンドフィルタFと1/3オクターブバンドフィルタGについて、中心周波数と帯域端周波数の関係式のうち正しいものを選ぶ問題です。両フィルタの中心周波数が等しい場合を考えます。
この問題のポイント
カギは中心周波数は帯域端周波数の幾何平均だという性質です。どちらのフィルタでも「中心周波数の2乗=下限帯域端×上限帯域端」が成り立ちます。この問題では中心周波数FとGが等しいので、中心の2乗も等しく、したがって帯域端周波数の積どうしも等しくなります。帯域幅(オクターブ幅)が違っても、幾何平均である中心周波数が同じなら積は共通、という点が分かれ目です。この関係を表すのが選択肢(1)です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(1)
ここが分かれ目
中心周波数は算術平均ではなく幾何平均で定義されます。オクターブバンドFなら中心 fm = √(f1×f2)、1/3オクターブバンドGなら gm = √(g1×g2) です。両辺を2乗すれば、
- fm2 = f1×f2、gm2 = g1×g2。
- 条件より fm = gm なので fm2 = gm2。
- したがって f1×f2 = g1×g2。
ここで注意したいのは、帯域幅が違うのだから帯域端どうしも一致するはずという思い込みです。オクターブは f2/f1=2、1/3オクターブは g2/g1=21/3 と比が異なるため、下限も上限も個別には一致しません。一致するのは積(幾何平均の2乗)だけです。この点を取り違えないことが正解への近道で、正しい関係式は選択肢(1)です。
覚え方
- 中心周波数=帯域端周波数の幾何平均(中心²=下限×上限)。
- 中心が等しければ帯域幅が違っても f1f2=g1g2。
- 下限・上限が個別に一致するわけではない(比が2と21/3で違う)。
理解度チェック
バンドフィルタの中心周波数は、帯域端周波数のどんな平均か?
幾何平均です。中心周波数の2乗が下限帯域端と上限帯域端の積に等しくなります。
中心周波数が等しいとき、2つのフィルタの下限帯域端も一致するか?
一致しません。帯域幅の比が異なるためです。一致するのは帯域端周波数の積(f1f2=g1g2)です。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和元年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月