令和元年度 公害防止管理者 騒音・振動概論 問20を解説|振動公害の基礎知識
令和元年度 騒音・振動概論 問20は、振動公害に関する基本的な記述の問題です。振動規制法の規制のしかたや、人の振動感覚に関する5つの記述のうち正しいものを選びます。
この問題のポイント
振動規制法の規制の枠組みと、人の振動の感じ方を切り分けて考えます。規制は鉛直方向の振動レベル(振動加速度レベルに感覚補正を加えた量、単位はデシベル)で行うのが基本で、合成値や振動速度では規制しません。人の振動の感じ方は、いくつかの感覚を含めた総合的な振動感覚として認識されます。正しいのはこの点を述べた選択肢(4)です。誤りの選択肢は、規制対象・規制量・振動公害の定義・建屋の増幅などをそれぞれ言い換えて外しています。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ×(誤り) | 振動規制法は鉛直方向の振動で規制しており、鉛直と水平を合成した値では規制しません。 |
| (2) | ×(誤り) | 規制基準は振動レベル(デシベル)で定められ、振動速度では規制しません。 |
| (3) | ×(誤り) | 戸のがたつきなどで間接的に感じる場合も、振動公害に含まれます。 |
| (4) | ○(正しい) | 振動の心理的影響は、いくつかの感覚を含む総合的な振動感覚として認識されます。 |
| (5) | ×(誤り) | 地表振動と、その場所の建屋の振動の大きさは、増幅などにより一般に一致しません。 |
選択肢(4)のポイント(ここが正しい)
人が振動を「不快だ」と感じるとき、それは単一の物理量ではなく、揺れの大きさ・周波数・向き・持続時間や、戸や物のがたつきといった複数の要素をまとめた総合的な振動感覚として受け取られます。選択肢(4)はこの点を正しく述べています。ほかの選択肢は、規制を合成値や振動速度で行うとしたり、間接的に感じる揺れを振動公害から外したり、地表振動と建屋振動を同じとしたりと、いずれも事実と食い違います。とくに規制は鉛直方向の振動レベル(デシベル)で行う、という枠組みを押さえておきましょう。
覚え方
- 振動規制法の規制=鉛直方向の振動レベル(デシベル)。合成値・振動速度ではない。
- 間接的に感じる揺れ(戸のがたつき等)も振動公害に含まれる。
- 振動感覚は複数要素の総合。地表振動と建屋振動は増幅で一致しない。
理解度チェック
振動規制法は、どの方向の何という量で規制している?
鉛直方向の振動レベル(デシベル)で規制します。鉛直と水平の合成値や振動速度では規制しません。
地表の振動の大きさと、その場所にある建屋の振動の大きさは同じ?
いいえ。建屋では増幅などが起こるため、一般に一致しません。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和元年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動概論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月