令和4年度 公害防止管理者 汚水処理特論 問23を解説|紫外線吸光光度法(全窒素)
令和4年度 汚水処理特論 問23は、紫外線吸光光度法による全窒素の測定に関する正誤問題です。誤っているものを選びます。
この問題のポイント
全窒素の紫外線吸光光度法では、試料中の窒素をアルカリ性のペルオキソ二硫酸カリウムで加熱酸化分解して硝酸イオンに変え、その硝酸イオンの吸光度から窒素濃度を求めます。分かれ目は測定に使う波長です。硝酸イオンは紫外部の波長220 nmの吸光度で測ります。ここを可視~近赤外の「880 nm」と取り違えさせるのが引っかけで、880 nmはりんをモリブデン青として測るときの波長です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(3)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | ペルオキソ二硫酸カリウムのアルカリ性溶液を加え、高圧蒸気滅菌器中で加熱酸化分解します。正しい記述です。 |
| (2) | ○(正しい) | 分解終了後、試料溶液のpHを2~3に調整してから測定します。正しい記述です。 |
| (3) | ×(誤り) | 測定波長を880 nmとする点が誤りです。硝酸イオンは紫外部の波長220 nmで測定します。 |
| (4) | ○(正しい) | 共存する有機物が多いと妨害を受けるため、有機物の少ない試料に適します。正しい記述です。 |
| (5) | ○(正しい) | 海水のように臭化物イオンを多く含む試料は妨害を受けるため適しません。正しい記述です。 |
選択肢(3)のポイント(ここが誤り)
硝酸イオンは紫外部の光をよく吸収し、その吸収を波長220 nm付近で測ることで濃度を求めます。全窒素の測定では、試料中の窒素をいったん硝酸イオンにそろえてから、この220 nmの吸光度を読みます。選択肢(3)は測定波長を「880 nm」としている点が誤りです。880 nmは、りんをモリブデン青(青色の錯体)として発色させて測るときに使う波長で、窒素とは別の測定です。「窒素=紫外の220 nm」「りん=880 nm」と、波長で取り違えないようにしましょう。
覚え方
- 全窒素(硝酸イオン)は紫外部の波長220 nmで測る。880 nmではない。
- りんのモリブデン青は880 nm。窒素と波長を混同しない。
- 窒素はアルカリ性ペルオキソ二硫酸カリウムで加熱酸化分解→硝酸イオンにそろえて測定。
理解度チェック
Q.
紫外線吸光光度法で全窒素を測る波長は?
波長220 nm(紫外部)です。硝酸イオンの紫外吸収を測ります。880 nmはりんの測定に使う波長です。
Q.
全窒素の測定で、窒素を何にそろえてから測る?
硝酸イオンです。アルカリ性のペルオキソ二硫酸カリウムで加熱酸化分解して硝酸イオンに変え、その吸光度を測ります。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和4年度 公害防止管理者等国家試験 汚水処理特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月