令和4年度 公害防止管理者 汚水処理特論 問14を解説|嫌気処理のバイオガス量
令和4年度 汚水処理特論 問14は、嫌気処理で酢酸(CH3COOH)が全量バイオガスになったときの発生ガス量を求める計算問題です。20 ℃・1気圧で正しい値を選びます。
この問題のポイント
嫌気処理では有機物が最終的にメタン(CH4)と二酸化炭素(CO2)の混合ガスに分解されます。酢酸の分解では、酢酸1分子からメタンと二酸化炭素が1分子ずつ生じます。分かれ目は酢酸1 molからガスは合計2 mol生じることに気づけるかどうかです。メタンだけを数えて半分にしてしまうと誤答(24 L)に誘導されます。あとは与えられたモル体積24 L/molを掛けるだけです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(5)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 値(L) | 判定 |
|---|---|---|
| (1) | 6 | ×(誤り) |
| (2) | 12 | ×(誤り) |
| (3) | 24 | ×(誤り) メタン1 mol分(24 L)だけを数えた場合の値で、二酸化炭素を数え落としています。 |
| (4) | 36 | ×(誤り) |
| (5) | 48 | ○(正しい) 酢酸1 molからガス2 mol、2 mol×24 L/mol=48 L。 |
計算の手順
与えられた原子量H=1、C=12、O=16から、酢酸CH3COOH(C2H4O2)の分子量を求めます。
- 分子量=12×2+1×4+16×2=60(g/mol)
- 酢酸の物質量=60 g÷60 g/mol=1 mol
- 反応式 CH3COOH → CH4+CO2 より、酢酸1 molからCH4 1 mol+CO2 1 mol=合計2 molのガスが発生
- ガス量=2 mol×24 L/mol=48 L
したがって、20 ℃・1気圧で発生するバイオガスは48 L、正解は選択肢(5)です。
覚え方
- 酢酸の分解は1分子からメタンと二酸化炭素が1つずつ=ガスは2倍。片方だけ数えない。
- ガス量は「mol数×モル体積」。20 ℃・1気圧なら24 L/molを掛ける。
- 酢酸の分子量は60。60 gなら1 mol。
理解度チェック
Q.
酢酸1 molが全量分解すると、バイオガスは何mol生じる?
2 molです。メタン1 molと二酸化炭素1 molが生じます。メタンだけを数えると半分の値になり誤答します。
Q.
酢酸60 gから20 ℃・1気圧で発生するバイオガス量は?
48 Lです。60 g÷60 g/mol=1 mol、ガスは2 mol、2 mol×24 L/mol=48 Lです。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和4年度 公害防止管理者等国家試験 汚水処理特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月