令和2年度 公害防止管理者 汚水処理特論 問21を解説|ノルマルヘキサン抽出物質
令和2年度 汚水処理特論 問21は、油分の指標であるノルマルヘキサン抽出物質の検定方法に関する下線部問題です。文中の下線部のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
ノルマルヘキサン抽出物質は、試料からヘキサンで油分を抽出し、ヘキサンを飛ばして残った物質の量で表します。主な対象は揮散しにくい鉱物油や動植物油脂類です。引っかけの核心は抽出前の試料のpHで、油分を有機溶媒側へしっかり移すには試料を酸性にしておく必要があります。「アルカリ性とし」と書いた箇所が誤りで、正しくは酸性にしてから抽出します。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(1)(誤っている記述)
ここが誤り(抽出前の液性)
| 下線部の記述 | 正しい内容 |
|---|---|
| 試料をアルカリ性とし、ヘキサン抽出を行う | 試料を酸性にしてからヘキサン抽出を行う。 |
油脂類や脂肪酸は、アルカリ性のままだと石けん状に水へなじんでヘキサン側へ移りにくくなります。そこで塩酸などで試料を酸性にしてから抽出すると、油分がヘキサン層へ移りやすくなり、正しく回収できます。抽出後は約80 ℃でヘキサンを揮散させ、残った物質を秤量します。選択肢(1)は前処理の液性を「アルカリ性」と書いている点が誤りで、正しくは酸性です。主に揮散しにくい鉱物油・動植物油脂類を対象とする、という後半は妥当です。
覚え方
- ノルマルヘキサン抽出物質は試料を酸性にしてから抽出。アルカリ性ではない。
- ヘキサンを飛ばして残った物質量=油分の指標。
- 対象は揮散しにくい鉱物油・動植物油脂類。
理解度チェック
Q.
ヘキサン抽出の前に、試料はどんな液性にする?
酸性にします。アルカリ性のままだと油脂が水になじんで抽出されにくく、酸性にすることでヘキサン側へ移りやすくなります。
Q.
ノルマルヘキサン抽出物質は何の量で表す?
ヘキサンで抽出し、ヘキサンを揮散させたあとに残った物質の量で表します。主に揮散しにくい鉱物油や動植物油脂類が対象です。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和2年度 公害防止管理者等国家試験 汚水処理特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月