令和元年度 公害防止管理者 汚水処理特論 問24を解説|ORP計とネルンスト式
令和元年度 汚水処理特論 問24は、ORP計で酸化還元電位を測るときの電位を表す式(ネルンスト式)に関する問題です。酸化体をOx、還元体をRedとする反応 Ox + ne- → Red について、電位Eを最も適切に表す式を選びます。
この問題のポイント
酸化還元電位は、基準電位E0に、温度や物質の量で決まる補正項を足したネルンスト式で表せます。正しい形はE = E0 + (RT/nF) ln([Ox]/[Red])です。分かれ目は2つだけで、対数の前の係数がRT/nFになっているか、対数の中の活量比が[Ox]/[Red](酸化体を上)の向きになっているかです。係数を逆さ(nF/RTなど)にした式や、活量比を[Red]/[Ox]と逆向きにした式は、正しい式ではありません。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(1)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | E = E0 + (RT/nF) ln([Ox]/[Red])。係数がRT/nF、活量比が[Ox]/[Red]の向きで、ネルンスト式の正しい形です。 |
| (2) | ×(誤り) | 対数の前の係数がRT/nFの形になっておらず、正しい式ではありません。 |
| (3) | ×(誤り) | 係数がRT/nFの形になっておらず、正しい式ではありません。 |
| (4) | ×(誤り) | 係数がRT/nFでなく、活量比も[Red]/[Ox]と逆向きで、正しい式ではありません。 |
| (5) | ×(誤り) | 係数がRT/nFでなく、活量比も[Red]/[Ox]と逆向きで、正しい式ではありません。 |
ここが分かれ目
ネルンスト式で確認する点は2つだけです。まず、対数の前の係数はRT/nFで、気体定数Rと絶対温度Tが分子、電子数nとファラデー定数Fが分母に来ます。これを逆さにしてnF/RTやF/nRTとした式は誤りです。次に、対数の中の活量比は[Ox]/[Red]、つまり酸化体を上(分子)に置きます。[Red]/[Ox]と上下を入れ替えた式も誤りです。選択肢(1)だけがこの2条件をどちらも満たします。酸化体が増えるほど電位が高くなる、という向きと合っているか、で最終確認すると迷いません。
覚え方
- ネルンスト式=E = E0 + (RT/nF) ln([Ox]/[Red])。
- 係数はRT/nF(R・Tが上、n・Fが下)。逆さ(nF/RT)は誤り。
- 活量比は[Ox]/[Red](酸化体が上)。酸化体が増えると電位が上がる向き。
理解度チェック
ネルンスト式で、対数の前の係数は?
RT/nFです。気体定数Rと絶対温度Tが分子、電子数nとファラデー定数Fが分母です。nF/RTのように逆さにすると誤りです。
対数の中の活量比は、酸化体と還元体のどちらを上にする?
酸化体[Ox]を上にして [Ox]/[Red] とします。酸化体が増えると電位が高くなる向きです。[Red]/[Ox]は逆向きで誤りです。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和元年度 公害防止管理者等国家試験 汚水処理特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月